2016 Fiscal Year Annual Research Report
多チャンネル高周波数超音波プローブを用いた光音響サイトメトリーの開発
Project/Area Number |
16H06619
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
長岡 亮 東北大学, 医工学研究科, 特任助教 (60781648)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Keywords | 超音波計測 / 光音響スペクトロスコピー計測 / 多チャンネル高周波数超音波プローブ |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度はZnO 薄膜多チャンネル高周波数超音波プローブの開発及び光音響スペクトロスコピー計測のアルゴリズム確立を行った。 多チャンネル高周波数超音波プローブは当初の計画通り、設計した音響レンズ上に順にAu-Cr 電極蒸着、ZnO 薄膜をスパッタリング、最後にAu-Cr 電極蒸着することで多チャンネル高周波数超音波プローブを作製する。この際には、音響レンズは平面音響レンズ(幾何学的フォーカス無し)と直線集束ビーム(LFB)音響レンズ(幾何学的フォーカス有り)の2種類用意し、それぞれの比較を行った。計測結果としては、各チャンネル間でのばらつきは期待していたよりも少なく、ビームフォーミング適用可能範囲であった。また、抵抗値も設計通りの値が得られた。また、当初購入計画していたシングルエレメントの超音波センサは上記の手順で製作し、多チャンネル高周波数超音波プローブとの比較を行った。 また、光音響スペクトロスコピー計測のアルゴリズム開発においては、当初計画していた波長(生体透過性の高い近赤外領域:700-1000 nm)よりも広い400-1200 nmの波長領域を用いて検討を行った。これは分類したい計測と同時に血流分布も把握するという目的からである。また、計測対象としては、当初検討していた微小粒子に加えて、細胞用の染色液に関しても検討を行った。結果として得られた光音響強度の波長依存性は計測対象の光学的な吸収係数と非常によい一致を示しており、光音響スペクトロスコピー計測のアルゴリズムが確立できたと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、ZnO 薄膜多チャンネル高周波数超音波プローブの開発及び光音響スペクトロスコピー計測のアルゴリズム確立が出来たため、平成29年度に予定していた計画に進めることが可能である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度では平成28年度に製作した多チャンネル高周波数超音波プローブを用いて、開発した光音響スペクトロスコピー計測によって血液模擬ファントムの分類を行う。これによって、分類検出精度検証を行う予定である。 また、可能であれば、音響レンズの形状の検討も予定である。
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Research Products
(3 results)