2016 Fiscal Year Annual Research Report
イネHSFA1の機能解析とゲノム編集技術を利用した高温耐性イネ作出への応用
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16H06735
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大濱 直彦 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (90778713)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Keywords | 植物 / 転写因子 / 高温ストレス応答 / ゲノム編集 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではイネを実験材料として用い、シロイヌナズナにおいて高温ストレス応答のマスターレギュレーターであることが示された転写因子HsfA1が、単子葉類においても同様の機能を持つのか、またその活性制御機構が共通しているのかを明らかにする。同時に、得られた知見を基にして高温ストレス耐性イネの作出も目指す。 これまでの研究により、HsfA1が機能を発揮するためには温度依存的活性制御領域(Temperature-dependent repression domain; TDRドメイン)からのHSP70の乖離が必要であることが示されていた。イネHsfA1でもTDRドメインが同様の機能を持つか明らかにするため、イネHsfA1のデリーションシリーズの転写活性化能を評価した。TDRドメインの高いアミノ酸配列保存性にも関わらず、TDRドメインの欠失はイネHsfA1の活性を向上させなかった。イネHsfA1とHSP70の相互作用解析から、HsfA1-HSP70間の相互作用様式がシロイヌナズナとイネでは異なることを示唆する結果が得られており、HsfA1の活性制御における分子メカニズムは植物ごとに異なる可能性が考えられた。 植物体内でのイネHsfA1の機能解析、及び高温ストレス耐性イネの作出のために複数の形質転換イネを作出した。ゲノム編集技術を用いることで、イネHsfA1の破壊株を作出することに成功した。現在は変異のキメラ性を解消するため、世代回しを進めている。同時に、シロイヌナズナ及びイネのHsfA1を過剰発現させた形質転換イネの作出と高発現ラインの選抜も行った。GFPタグ付きイネHsfA1過剰発現体を用いた細胞内局在解析から、イネHsfA1は恒常的に核に局在することが示唆された。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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