2016 Fiscal Year Annual Research Report
光合成生理と共生パートナーシップから探る浮遊性有孔虫の光共生
Project/Area Number |
16H06738
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高木 悠花 東京大学, 大気海洋研究所, 特任研究員 (10785281)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Keywords | 浮遊性有孔虫 / 光共生 / 共生藻 / クロロフィル蛍光 / 18S rDNA |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では,外洋性の動物プランクトンである浮遊性有孔虫が,どのような種類の藻類と光共生関係(微細藻類との細胞内共生関係)にあるかを,共生藻の遺伝子,およびクロロフィルのアクティブ蛍光プロファイルの両者を組み合わせて明らかにすることを目的としている. 平成28年度は手始めに,本研究の目的に特化した遺伝子解析について学ぶべく,ドイツの研究室を訪問し研究手法を習得に努めた.10月には相模湾で有孔虫のサンプリングを実施し,得られた試料を用いて予備実験を行った.また12月には白鳳丸KH-16-7次航海に参加し,光共生を行う種の割合が多くなるとされる貧栄養海域(北西太平洋亜熱帯海域)に焦点をあて,プランクトンネットの鉛直曳きによって試料を採取した.船上では採取後ただちに,アクティブクロロフィル蛍光測定,遺伝子解析用の試料固定,および電子顕微鏡観察用の試料固定を行った. 本航海では,これまで光共生に関する報告例がほとんどなかったTurborotalita cristataの採取に成功し,かつアクティブ蛍光をはじめて確認することができた.これにより,本種が共生藻を有しているであろうことが蛍光測定の面から推察された.また,当初の計画であった遺伝子とクロロフィル蛍光という二要素に加え,透過型電子顕微鏡観察も含めた解析を遂行中であるため,顕微鏡画像と合わせてその関係性を詳細に検討できる予定である.このほかの種についても同様の解析を進めている段階にある.なお,船上で解析できるアクティブクロロフィル蛍光データを中心にまとめた結果は,すでに国内学会でも発表済みである. 本課題は本年度で中断となるが,これまでに得たデータの解析は継続していく予定である.
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(2 results)