2017 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of plasticity of interstitial cells of Cajal and its molecular mechanism by cell fate tracing method
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16H06740
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
梶 典幸 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (20779318)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Keywords | カハール介在細胞 / 一酸化窒素 / 消化管 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は消化管運動のペースメーカー細胞であるカハール介在細胞(ICC)の障害と再生の過程を明らかにすることを目的としている。本年度はICC可塑性を明らかにするために当初予定していたc-Kit-Cre/ERT2マウスを使うことができなかったため、新たにICCの運命追跡を可能とするマウスとしてANO1-Creマウスの作製を行った。作製されたANO1-CreマウスをCre特異的に生体内カルシウムセンサーであるcameleonを発現するレポーターマウスと掛け合わせたところ、ICCだけでなく平滑筋においてもレポーター発現が認められた。ANO1抗体を用いた免疫染色では平滑筋はANO1を発現しなかったことから、平滑筋とICCの共通progenitor細胞がANO1を発現している可能性が示唆された。今後、他のCreドライバーマウスの作製を試みると同時に、共通progenitor細胞における各種ICCマーカー発現について検討する必要がある。 これまでに術後イレウスモデルおよび小細胞塊培養系を用いた検討において、炎症反応性に発生したNOがICCを障害することが明らかとなったため、ICCの再生と障害に関わる因子としてNOについて検討した。まずはじめにCell clusterを作製し、ICCネットワーク量とNOドナーの濃度依存性を確認した。低濃度NOドナー(50μM)存在下ではICCネットワークの成長が対照群に比べて増加する傾向を示した。一方、高濃度NOドナー(500μM)存在下ではICCネットワークが障害された。また、消化管筋層の器官培養に対する高濃度NOドナー処置も対照群に比べてICCネットワークの崩壊が著しかった。以上の結果から、ICCは生理的レベルで発生するNOに対しては再生の方向に、病態下における高濃度NO存在下では障害の方向に作用することが示唆された。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)