2016 Fiscal Year Annual Research Report
骨再生時のメカニカルストレスに対する歯槽骨の形態的変化の解明
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16H06777
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
新井 祐貴 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 医員 (70778654)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Keywords | 歯科補綴学 / 歯槽骨再生 / RANKL / メカニカルストレス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究において,申請者はこれまで, RANKL(Receptor activator of nuclear factor kappa-B ligand)結合ペプチドが,BMP(Bone Morphogenetic Protein)-2との局所投与により抜歯後の顎堤に対して骨形成促進効果を持つことを明らかにしてきた.一方,顎堤における力学的刺激(メカニカルストレス)は,顎堤の骨形成と骨吸収に関与していることがこれまでに明らかとなっているが,抜歯後の咬合の変化によるメカニカルストレスが,骨再生中の顎堤に形態的変化を及ぼすかどうかは明らかになっていない.そこで本研究では,歯槽骨に対しRANKL結合ペプチドによる骨増生を行い,咬合を介したメカニカルストレスを変化させることで,メカニカルストレスが骨再生中の歯槽骨に与える形態的変化を明らかにすることを目的とした.歯槽骨に対して適切なメカニカルストレスの診査・診断が可能となれば,今後臨床において歯槽骨の予後を診査・診断する上で新たな戦略となる. 本年度は,RANKL結合ペプチドを用いた歯槽骨再生マウスモデルの確立を行なった.注射可能な材料を用いることでより低侵襲に骨再生を行うことが可能となる.また,過剰咬合モデルの構築を行い,その後の歯槽骨の形態的変化を放射線学的手法によりデータを採得し,現在解析を行なっている.今後はこれらのモデルを基に,RANKL結合ペプチドによる骨再生と過剰な咬合によるメカニカルストレスの相互作用を明らかにするため,さらなる組織学的解析や生化学的解析,有限要素解析によるメカニズムの解明を行っていく予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は研究モデルの確立を行い,研究計画に対しおおむね順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,さらなる解析を進め,それらの発表および論文投稿を目的としていく.
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Research Products
(1 results)