2017 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation of multiferroic GaFeO3-type oxide thin films
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16H06794
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
片山 司 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 特任助教 (50784617)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Keywords | マルチフェロイック / 酸化物薄膜 / 強磁性 / 強誘電性 |
Outline of Annual Research Achievements |
大きな電気磁気効果を示すマルチフェロイック材料は基礎研究のみならず、省電力デバイスなどの応用の観点からも重要である。しかし現在、室温動作可能なマルチフェロイック材料は非常に限られており、新たな材料開発が求められてた。そこで本研究では室温で強誘電性とフェリ磁性を示すGaFeO3型酸化物薄膜に注目し、室温での大きな電気磁気効果発現と室温マルチフェロイック材料創出を目指した。GaFeO3型酸化物薄膜はリーク電流が大きいという課題があったが、申請者はこれを解決するためにSc置換を行った。その結果、GaFeO3型酸化物薄膜のリーク電流の大幅に減少と、それに伴いリーク電流成分の少ない強誘電ヒステリシスループを得ることに成功した。一方、磁気特性も元素置換により幅広く制御できることを見出した。(保磁力 = 1-8 kOe、飽和磁化 = 0.2-0.6 μB/f.u. at 300 K)。これらの磁気特性パラメータの値はBiFeO3マルチフェロイック材料とは大きく異なる。また元素置換により磁気転移点を制御することも可能であり、磁気転移温度を室温に近づけることで、室温付近での大きな磁気誘電効果を得ることに成功した。さらに、Fe3+サイトに磁性元素であるCr3+を置換しても、GaFeO3型酸化物の強誘電特性があまり変化しないことを見出した。これは従来のGaFeO3型酸化物の分極反転メカニズムと相反する挙動であり、真の分極反転メカニズムの解明に繋がる結果を得た。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] Topotactic fluorination of perovskite strontium ruthenate thin films using polyvinylidene fluoride2017
Author(s)
K. Kawahara, A. Chikamatsu, T. Katayama, T. Onozuka, D. Ogawa, K. Morikawa, E. Ikenaga, Y. Hirose, I. Harayama, D. Sekiba, T. Fukumura, and T. Hasegawa
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Journal Title
CrystEngComm
Volume: 19
Pages: 313-317
DOI
Peer Reviewed
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