2016 Fiscal Year Annual Research Report
IGFBP-3を起点とする骨代謝制御を介した新規骨増生法開発
Project/Area Number |
16H06815
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
江口 香里 新潟大学, 医歯学総合病院, 医員 (10779614)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Keywords | IGFBP-3 / 骨増生 / BMP2 / 骨芽細胞分化 / 骨代謝 |
Outline of Annual Research Achievements |
歯科領域において骨量が不足する部位へのインプラント術前処置や歯周病による骨欠損部への骨増生、顎骨の再建術など、増生骨量の長期維持を必要とする治療は多い。本研究の目的は、IGFBP-3を介した骨代謝の均衡制御を通して、増生骨の長期維持を可能にする新たな骨再生療法の基盤を構築し、同時にIGFBP-3 のIGF 非依存的作用機序を解明することである。 平成28年度は、マウス骨髄由来間質細胞に対してBMP2による骨芽細胞分化誘導を行い、IGFBP-3の骨芽細胞分化及び石灰化に対する影響について、それぞれreal-time PCRによる遺伝子発現解析、ALP活性解析、アリザリンレッド染色による石灰化解析を行った。 その結果、BMP2刺激により骨芽細胞分化マーカー遺伝子(Sp7, Alp, Bglap)の発現量、ALP活性は優位に上昇し、石灰化ノジュールの形成を認めたが、IGFBP-3はBMP-2によるこれらの上昇(骨芽細胞分化促進)を優位に抑制することが明らかとなった。 また、骨芽細胞様細胞株MC3T3-E1対して骨芽細胞分化誘導を行い、分化による細胞の表現型変化時における内因性IGFBP-3の発現の有無及び発現量の経時的変化を、real-time PCRにて定量的に解析した。その結果、骨芽細胞への分化、成熟が進むにつれて、細胞自身によるIGFBP-3の発現量は優位に減少することが明らかとなった。 今後は、BMP-2シグナルに着目し、IGFBP-3による骨芽細胞分化誘導促進メカニズムの詳細について解析を行っていく予定である。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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