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2017 Fiscal Year Annual Research Report

洋上風力発電の導入に向けた漁業関係者との合意形成に関する研究

Research Project

Project/Area Number 16H06855
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

本巣 芽美  名古屋大学, 環境学研究科, 寄附講座講師 (40714457)

Project Period (FY) 2016-08-26 – 2019-03-31
Keywords洋上風力発電 / 合意形成 / 海洋空間計画 / ステークホルダー / 漁業調整
Outline of Annual Research Achievements

産前産後休業および育児休業取得のため、平成29年度は4月から7月7日までの約3ヶ月間、当研究課題に取り組んだ。本年度は主に、(1)英国の海洋空間計画の策定と漁業調整に関する文献調査、(2)英国と日本国内の洋上風力発電事業におけるステークホルダーとの合意形成に関する文献調査及び学術誌への投稿を行った。
英国の海洋空間計画の策定と漁業調整に関する調査では、洋上風力開発に関するゾーニングと漁業権を中心に文献調査を行なった。その結果、英国にも漁業権は存在するものの、日本のような排他的に漁を認める制度ではないこと、また、漁業補償に関する根拠法が存在しないことがわかった。しかし、急速な洋上風力開発に伴い英国においても補償問題が注目され始め、直接的な漁業への影響に対する金銭的な支払いが問題の解決策のひとつとして提案されていることがわかった。本研究で調査した英国の3つの洋上風力発電所では漁業補償などの漁業者への配慮の実施が確認されなかったが、その理由の一つには、当該洋上風力発電所の設置海域で操業する漁業者が少なかったことが示唆された。この点は今後のさらなる調査により明らかにすることとする。
英国と国内の洋上風力発電事業におけるステークホルダーとの合意形成に関する調査では、経済的支援策の側面から文献調査を行い、特に、経済的支援策の形態、支援の対象者、支援金の使途について分析した。そして、原子力発電事業で実施されている経済的支援策と比較した上で、開発事業への依存を促さず、地域の持続的発展を可能とするための金銭的な地域支援策のあり方を検討した。
以上の調査結果の一部を学術誌に投稿した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

妊娠により長距離の出張が困難となり、本年度計画していた聞き取り調査が実施できなかった。しかし、新聞データベースによる調査や文献収集が進展している。また、愛知県と三重県の漁業協定に関する論文が採択され、『社会技術研究論文集』Vol.14に掲載された。さらに、英国を中心とする海洋空間計画に関する文献調査を進めることができ、その成果を学術誌に投稿することができた。

Strategy for Future Research Activity

平成29年度の前期に実施できなかった、種子島ロケット打ち上げ期間の通年化と、新潟県岩船沖油ガス田開発に関する漁業者との合意形成に関する調査を中心に行う。当初の計画では聞き取り調査に重点を置いていたが、文献調査も幅広く行うことで合意形成における課題の分析を補完する。最後に、本研究課題のまとめとして、洋上風力発電事業や他の海洋再生可能エネルギー事業への本研究成果の転用を検討し、研究成果を公表する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2017

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results,  Acknowledgement Compliant: 1 results)

  • [Journal Article] 伊勢湾口・渥美外海における小型機船底びき網漁業を中心とした漁業調整2017

    • Author(s)
      本巣芽美
    • Journal Title

      社会技術研究論文集

      Volume: 14 Pages: 123-133

    • Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant

URL: 

Published: 2018-12-17  

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