2017 Fiscal Year Annual Research Report
Device modeling of SiC bipolar junction transistors and fabrication of high-frequency power converters
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16H06890
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
奥田 貴史 京都大学, 工学研究科, 助教 (00783036)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Keywords | 炭化珪素 / バイポーラトランジスタ / 電力変換回路 / ベース駆動回路 / 高周波動作 / デバイスモデリング / スイッチング特性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では炭化珪素(SiC)バイポーラトランジスタ(BJT)の高周波スイッチング特性に注目し、高周波電力変換回路の実現を目指した。昨年度は高周波スイッチングに対応した回路シミュレーション環境を構築した。1 MHzをこえる高周波領域では半導体デバイスモデルの見直しに加えて、回路の寄生インダクタンスを考慮することが重要である。今年度はこのシミュレーション環境を利用し、SiC BJTを用いた回路を設計した。SiC BJTは電流駆動素子であるため、スイッチングの際の瞬間的なベース充放電にくわえて、定常的にベース電流を供給できるように駆動回路を工夫する必要がある。本研究では、定常のベース電流をきめるベース抵抗にくわえて、スイッチング時の充放電をはやめるためにスピードアップキャパシタを追加した。抵抗を負荷とするスイッチング試験をおこなった結果、同程度の定格を有するSiC MOSFETに比べて速いターンオフ特性が得られた。SiパワーBJTではキャリア蓄積のためターンオフ特性が極めて遅いことが知られていたが、SiCではキャリア寿命が短いため、キャリアの蓄積時間が短く、速いターンオフが得られたのだと考えられる。次に、この駆動回路をもちいて昇圧回路であるBoost Converterを製作した。入力電圧を48 Vとし、出力100 V, 100 Wが得られるように設計した。動作周波数は1 MHzとした。SiC BJTの優れたスイッチング特性により、1 MHzという高い動作周波数においても、入出力電力の変換効率94%と極めて高い値が得られた。以上から、SiC BJTの高周波パワースイッチングデバイスとしての可能性を示すことができたと考えられる。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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