2017 Fiscal Year Annual Research Report
Systematics and evolution of the grenadier subgenus Quincuncia (Actinopterygii: Macrouridae: Coelorinchus)
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16H06896
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中山 直英 京都大学, 総合博物館, 特定助教 (40781894)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Keywords | 系統分類 / 生物多様性 / 分類 / 深海魚 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はソコダラ科のトウジン属に含まれるヤリヒゲ亜属を対象に,形態および遺伝情報を用いて(1)亜属レベルの分類を再検討すること,(2)種レベルの多様性を解明すること,(3)形態形質と生息水深との進化的な関連を明らかにすることを目的としている.2018年度はオーストラリア(シドニー,ダーウィン,ホバート),タイ(プーケット),台湾(台北)および中国(上海)の研究機関で所蔵標本を重点的に調査し,こらまで未観察のタイプ標本を精査するとともに,系統解析に必要な組織サンプルを入手した.その結果,計画の最終年度にあたる本年度までに,全名義種の形態的特徴が明らかになった.また,形態観察とDNAバーコーディングにより,オーストラリアと南シナ海から3未記載種が新たに確認され,全種について種同定に有用な識別形質が整理された.一方,前年度の形態的検討により,従来のヤリヒゲ亜属は2つのグループに分けられることが示唆されていたが,本年度実施したミトコンドリアDNAと核DNAの系統解析でも兼ね同様の結果が得られたことから,本グループは少なくとも2つの亜属に分かれると判断した(このうち一方は未記載の亜属となる).さらに,研究の過程で多数の標本を世界レベルで調査した結果,各種の分布域や生息水深について標本に基づく信頼度の高い分布情報を集めることができた.現在,これらの分布情報を形態観察と系統解析から得られたデータと合わせて解析している.本研究に関わる内容に関し,日本魚類学会でポスター発表を行うとともに,成果の公表に向けて投稿論文を複数執筆している.また,研究の過程で発見されたトウジン属の日本初記録1種について,論文を投稿して受理された.
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)