2017 Fiscal Year Annual Research Report
Social Anthropological Study on Construction Process of "Tulou" and Reorganization of "Zongzu"
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16H07005
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
小林 宏至 山口大学, 人文学部, 准教授 (40781315)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Keywords | 客家 / 土楼 / 宗族 / 民間建築 / アフォーダンス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、中国福建省の民間建築である土楼の建造過程と漢族の父系出自集団である宗族の再編過程の分析を通して、家屋と社会集団とのインタラクティブな関係を描き出すことである。筆者はこれまで、複数の地域を対象に親族組織と土楼建築との関係性を調査してきたが、平成29年度は調査地一定地域内(具体的には福建省永定県内の江氏)での移住における居住者の特定、複数宗族に跨る土楼の所有から単数宗族による土楼の事例、新たな調査対象となる土楼(同県内高東地区)に関する1980年代の所有状況などのデータを得ることが出来た。これにより、筆者が仮説として立てていた土楼建築と親族組織の連続性に関して、より確度の高いデータが得られたということになった。 現地調査時には計測機器を用いて土楼の計測を行い、精度の高い実測データを得ることもできた。これらのデータはCAD等のソフトを用いて、視覚にうったえる形でデータを加工し学術界のみならず一般にも広く公開する予定であるが、データの整理に時間を要しており、まだそれは果たされていない。一方、研究課題に関する副次的な調査データは国際学会を含む複数の研究機関で発表を行った。とりわけ台北大学にて行った日台韓の国際研究会は今後も継続される予定であり、本研究課題で得た研究成果を引き続き発表していく予定である。加えて、学術的な研究成果の還元に関しては、現在既に複数の出版社を通して出版予定(校正段階)となっており、2018年度中には2つの書籍が出版される予定である。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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