2016 Fiscal Year Annual Research Report
Utility of exosomal RNA in liquid biopsy for oral cancer
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16H07027
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
浜川 知大 愛媛大学, 医学系研究科, 助教 (60723848)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Keywords | Exosome / RNA / 遺伝子変異 |
Outline of Annual Research Achievements |
口腔扁平上皮癌患者由来血清 exosomal RNA の有用性を検討することを目的とし、まず初めに口腔扁平上皮癌細胞での exsosomal RNA の有用性について検討を行った。 実験に使用した口腔扁平上皮癌細胞は GFP-SAS 細胞、HSC 2細胞、KT-T 細胞、KT-N 細胞であった。次世代シークエンサーを用いて遺伝子変異解析を行ったところ、 GFP-SASを除く 3 種類の細胞にはPIK3CA H1407R の遺伝子変異を認め、KT-N 細胞では HRAS Q61R の変異を認めた。それぞれの細胞の培養上清から エクソソーム由来の total RNA を抽出し、TaqMan SNP Genotyping Assays (Thermo Fisher Scientific) を用いてリアルタイム定量化 RT-PCR 遺伝子変異の検出を行った。その結果、HSC2、KT-T、KT-N のExsomal RNA から PIK3CA の遺伝子変異を検出し、KT-N 細胞からは HRAS の変異を検出した。 次に、ヌードマウス背部皮下にそれぞれの KT-T、KT-N 細胞株を移植し、腫瘍形成を確認した後にマウスの血清からエクソソーム RNA を回収し、同様の変異解析を行った。培養上清の結果と同じく、KT-T 細胞からは PIK3CA の変異を検出し、KT-N 細胞からは PIK3CA および HRAS の変異を検出した。マウスの血清からも移植した癌細胞由来の遺伝子変異を検出することが可能であった。 このように口腔扁平上皮癌細胞では Exosomal RNA は腫瘍と同様の遺伝子変異を有しており、バイオマーカーとしての有用性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
癌細胞を用いた実験では遺伝子変異の検出が可能であったが、ヒトの血清では遺伝子変異の検出が十分行えておらず、十分な検討が進んでいない。
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Strategy for Future Research Activity |
ヒトの血清から遺伝子変異を検出するために、スタート量を増加するもしくはデジタル PCR の活用についても検討を行っていく。 検出が可能であれば、治療に伴う変動などについても検討を行っていく予定である。
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