2016 Fiscal Year Annual Research Report
小児糖尿病患者用災害対応マニュアルの開発とその有用性の評価
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16H07028
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
遠藤 洋次 愛媛大学, 医学系研究科, 助教(特定職員) (90780734)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Keywords | 小児糖尿病 / 災害 / 糖尿病キャンプ |
Outline of Annual Research Achievements |
小児糖尿病患者の災害対応マニュアルの開発について、本研究は、小児糖尿病患者自身が、災害に対する知識を増やし、子ども自身が安全を確保し自ら命を守るための災害対応マニュアルを開発し、その有用性を検証することを目的としている。開発する小児糖尿病患者用災害対応マニュアルの内容は、全国の小児糖尿病患者の診療や療養指導などを行っている有識者を対象に、デルファイ法を用いた調査を行い、小児糖尿病患者の災害対応マニュアルに必要な項目を抽出する。デルファイ法に使用する質問紙は糖尿病に関する既存のマニュアルや先行研究を参考に作成した。また、糖尿病や災害時の対応に関する、具体的な知識だけでなく、自宅や学校生活、塾などの課外活動時に災害が発生した時を想定した備えや、実際に様々な場所・状況で被災した時の対処についても、学校保健の分野の先行研究などを参考に質問紙の内容に記載した。質問紙の各項目の重要度の評価は「非常に重要:5」「やや重要:4」「どちらでもない:3」「あまり重要でない:2」「全く重要でない:1」の5件法とする。抽出する項目は、①災害に備える時期、②災害発生から72時間までの超急性期に限定した。 今後は、調査の継続実施と結果集計から、実際の小児糖尿病患者用災害対応マニュアルを作成する。また、作成した災害対応マニュアルを使用した災害教育を、実際の小児糖尿病サマーキャンプ内で行い、使用した小児を対象とした調査から小児糖尿病患者用災害対応マニュアルの有用性の評価を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
小児糖尿病患者用災害対応マニュアルを作成するにあたり、全国の小児糖尿病にかかわる有識者の意見を抽出するが、調査を実施するための質問紙作成について、既存のマニュアルや災害・糖尿病に関する先行研究、さらに、学校保健分野の先行研究などをもとに精査を行って作成した。実際の質問紙作成までに、当初の予定よりも時間が掛かってしまったため、計画よりも遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は小児糖尿病にかかわる有識者を対象にしたデルファイ法による調査を早期に実施する。また、調査期間の見直しや、結果集計からのマニュアル作成などのスケジュールについても期間・手順の見直しを図る。
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