2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of therapeutic strategy with exercise-induced adipokine for nonalcoholic fatty liver disease
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16H07070
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
高橋 宏和 佐賀大学, 医学部, 講師 (20607783)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Keywords | 消化器病学 / 非アルコール性脂肪肝炎 / 運動療法 / アディポカイン |
Outline of Annual Research Achievements |
脂肪組織は様々なサイトカイン(アディポカイン)を分泌する内分泌臓器としての側面を有しているが、トレーニングによるアディポカインの変化は未知であった。先行研究から得られた“トレーニングによって惹起されるアディポカインは運動が肥満や糖代謝を改善する臓器間クロストークのメカニズムの一つである”という仮説に基づき、我々は11日間のホイールケージランニングを行ったマウス皮下脂肪を採取後、マイクロアレイを行い、Gene ontology解析と各種蛋白データベースを参照し検討した結果、マウスの脂肪組織で発現上昇する53のligand遺伝子を認め、運動惹起性アディポカイン候補とした。具体的なアディポカイン候補を絞り込むために、各候補遺伝子の発現をqPCRで再度確認し、更にマウスの合計走行距離との相関検討を行った。この結果、Gas6(r=0.635, p=0.0008)、Gpx3(r=0.603. p=0.0018)、Lpl (r=0.611, p=0.0005)等の発現はマウス走行距離と良好な正の相関を呈し、これらの運動惹起性アディポカイン候補とし、肝細胞に与える影響をin vitroで検討した。最も相関係数が高いGas6から検討を開始した。Gas6のrecombinant proteinを用い、マウス培養肝細胞(AML12)に添加し糖・脂質代謝に関連する律速酵素発現などを検討した。この結果、Gas6は肝細胞におけるミトコンドリア機能の活性化やグルコーストランスポーター(GLUT2)の増加を促す結果が得られており、現在再現実験を進行中である。またAML12細胞内の中性脂肪を低下させる効果を認めており、再現実験を進行中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
候補アディポカインの選定を行う際にマウスの走行距離を基準として追加した。走行距離と候補アディポカイン遺伝子発現の相関検討を行ったため、若干の研究計画の遅れが出ている。しかしこの結果、より信頼性の多高い候補アディポカインを2種類設定することができた。Gas6については順調に計画が進行しているがGpx3について現在in vitroの解析を継続しており、in vivoのステップへの移行という観点ではやや遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
Gas6による肝細胞でのミトコンドリア機能の上昇作用、糖取り込みの上昇作用についてのデータを可及的速やかにconfirmし、in vivoおよびex vivoのステップへ移行する。またGpx3に関してもin vitroの解析を速やかに終了しconfirmする。計画に若干の遅れが生じているため、新たに大学院生の研究協力者を加え、研究を推進する。今後の研究計画は具体的にはNAFLDモデルマウスにおけるアディポカインの機能解析で、具体的には肝組織における脂肪化、炎症、線維化等の評価と糖・脂質代謝のイメージングによる手法およびアイソトープを用いた手法による評価を行う。
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Research Products
(1 results)