2017 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanism of cyclophosphamide-induced fatal cardiotoxicity on cardiomyocytes derived from human iPS cells
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16H07088
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
宮原 恵弥子 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 特任研究員 (20778427)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Keywords | 毒性学 / 抗がん剤 / シクロホスファミド / 心筋障害 / アクロレイン |
Outline of Annual Research Achievements |
Cyclophosphamide (CY)は様々ながん種に頻用される抗がん剤で、大量投与後に生じる心筋障害が臨床上大きな問題となっているがその機序は不明である。CYは、肝臓で様々な代謝物(4-Hydroxycyclophosphamide; HCY, Carboxyethylphosphamide mustard; CEPM, acrolein )へ代謝される。我々はacroleinがCY心筋障害の主因ではないかと考え、その産生に関わるアルデヒド脱水素酵素(Aldehyde dehydrogenase 1A1 : ALDH1A1)との関連に着目しCY心筋障害の機序を解明することを目的に研究を行った。 6週齢の雌のC57BL/6JマウスにCYを腹腔内投与しCY及びその代謝物の血中濃度を測定した。またacrolein除去剤であるN-acetylcysteine (NAC)を事前に投与したマウスにCYを投与し、同様に血中濃度を測定した。さらに採血で得られた白血球のALDH1活性を測定した。その結果、血漿中のacrolein濃度はCY投与群の方が非投与群より有意に高値を示した。またCY投与により死亡した群は死亡しなかった群に比べHCYの血中濃度-時間曲線下面積(AUC)が有意に上昇したが、CEPMのAUCはCY投与群よりNAC+CY投与群の方が高値の傾向を示したことからNAC存在下ではHCYからCEPMへの代謝経路が増強することが示唆された。また、NACはALDH1活性を上昇させることが分かった。さらにNACの前投与により心臓あるいは肝臓での空胞変性や好酸性化が抑制されることが分かった。以上のことからALDH1活性が高く、HCYがCEPMへ代謝される経路が優位な場合CYの毒性は軽減し、HCYがacroleinへ代謝される経路が優位になるとCY毒性が誘導されることが示唆された。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)