2016 Fiscal Year Annual Research Report
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16H07089
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
神田 大輔 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 特任助教 (00781361)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Keywords | 末梢動脈疾患 / 動脈硬化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は2年間の研究機関において、末梢動脈疾患(Peripheral Arterial Disease:PAD)のより正確な診断、重症度評価および予後推定の評価方法の確立を目的とする。本目的のために、活性化マクロファージ(Mφ)に特異的に発現する葉酸レセプターβ(FRβ)に関連した血清可溶性FRβ 濃度測定を用いて、PAD の重症度診断、合併症有病率の評価や予後予測を行い、有用なマーカーとなりえることを証明することである。さらに、血清高感度CRP、MDA-LDL、可溶性LOX-1といった従来動脈硬化における採血マーカーとして活用されている3項目についても評価を行っていく。また、Fontaine分類、Rutherford分類によるPADの重症度評価を行い、カテーテルを用いた下肢動脈造影検査における下肢動脈内狭窄病変の有無および狭窄度の評価や胸部レントゲン、心電図、採血(BNP、pro-BNP、総胆汁酸、白血球数、白血球分画、赤血球数、ヘモグロビン、ヘマトクリット、血小板数、AST、ALT、ALP、γ-GTP、BUN、Cre、尿酸、LDH、CPK、LDLコレステロール、HDLコレステロール、トリグリセリド、血糖、HbA1c、PT-INR、APTT、D-ダイマー)、経胸壁心エコーにおける左室壁運動、左室駆出率、左室収縮・拡張能、大動脈弁・僧帽弁・三尖弁・肺動脈弁の可動性及び逆流評価、頸動脈エコーによる頸動脈内膜肥厚の有無および実測値、頸動脈狭窄の程度の評価、心筋シンチや冠動脈造影CTもしくはカテーテルによる冠動脈造影検査と外科的内膜剥離術にて得られた組織サンプルを使用した、Drp1およびFRβの免疫組織化学染色も評価する。現在、症例を集めており、近日中に目標人数に達成する見込みである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在、症例を集めており、近日中に目標人数に達成する見込みである。また、各症例から得られた血液サンプルの血清分離を漸次施行し、目標症例数に達成した時点で、一斉に葉酸レセプターベータ(FRβ)やMDA, sLOX1をELISAで測定する。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)可溶性FRβ 血中濃度測定のPAD 重症度診断における臨床的意義の検討 (2)可溶性FRβ 血中濃度測定のPAD 患者における心・脳血管疾患合併症評価として の臨床的意義の検討 (3)可溶性FRβ 血中濃度測定のPAD における予後予測因子としての臨床的意義の検討 を測定項目を利用しながら進めていく予定である
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Research Products
(1 results)