2017 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of removal method of undifferentiated human iPS cells contained in differentiated cells.
Project/Area Number |
16H07094
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
中島 義基 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30593082)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Keywords | 再生医学 / 移植・再生医療 / 発生・分化 / 細胞・組織 / バイオリアクター |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、分化組織に混在するヒト未分化iPS細胞の除去を目的とする。 <1年度目の研究成果>(1)ヒトiPS細胞に対して除去効果を持つ化合物(HIF-1α阻害剤)を発見した。(2)HIF-1α阻害剤は胎児ウシ血清(FBS)含有培養条件下ではヒトiPS細胞に対する除去効果が1/4に減弱した。(3)HIF-1α阻害剤は分化細胞に対する細胞毒性は無かった。以上の(1-3)が明らかとなった。 <2年度目の研究成果>(1)ヒトiPS細胞由来分化組織(心筋細胞)に残存するヒトiPS細胞の生存量を調べるために未分化マーカー遺伝子(Oct3/4)の発現量をリアルタイムPCR法を用いて調べた。分化心筋細胞中に未分化マーカー発現量は約10%残存していることが明らかとなった。(2)HIF-1α阻害剤はヒトiPS細胞の未分化マーカーOct3/4のみならず、 C-MYCを除く、SOX2、FLF4、NANOG、 GDF3、REX1、 DNMT3b、 LIN28の発現量を有意に抑制した。このHIF-1α阻害剤の効果は、再生医療で代表的に使われる血清代替品(KSR)の含有培養条件下でも認められた。一方、培養上清を用いた生体の細胞(ヒト角膜上皮細胞など)の分泌物スクリーニング(ヒトiPS細胞の未分化維持因子の探索)では、同様の効果を持つ因子は同定されなかった。しかし、マウス胎児線維芽細胞(MEF)やFBSでは効果を減弱する作用が認められた。この結果は、胎児細胞にヒトiPS細胞に対する未分化維持因子が発現していることを示す。(3)LC/MS/MSタンパク質発現解析を基に実験を進めると、タンパ質XがヒトiPS細胞に対して、生存維持に働くことが明らかとなった。さらに、我々の行ったヒト脂肪由来間葉系幹細胞の分泌物を用いた網羅的タンパク質発現解析においてもタンパク質Xは同定された。以上の(1-3)が明らかとなった。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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