2016 Fiscal Year Annual Research Report
1次元遷移金属ダイカルコゲナイドの構造制御と物性研究
Project/Area Number |
16H07103
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
蓬田 陽平 首都大学東京, 理工学研究科, 助教 (90647158)
|
Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
|
Keywords | ナノ材料 / ナノチューブ / 熱電変換 / 電気二重層 / トランジスタ / ナノ構造 / キャリアドーピング / 層状物質 |
Outline of Annual Research Achievements |
遷移金属カルコゲナイドナノチューブ(TMDC-NT)に代表される1次元遷移金属カルコゲナイドでは、1次元化によりバルクや2次元系には無いユニークな物性の発現が期待される。しかし、試料構造の不均一性の問題により、その物性は詳細には分かっていない。本研究では、TMDC-NTの構造制御技術を開発し、未だ成されていない均一な構造のTMDC-NT材料を創出する。さらに、構造制御が成された試料を用いて、1次元性を反映したユニークな物性を見出すことを目標としている。 平成28年度においては、TMDC-NTの一つであるWS2-NTに着目し、液相における構造制御に必要となる分散プロセスの研究、得られた試料の均一な薄膜の作製とその熱電物性の解明を試みた。 まず、1-シクロヘキシル-2-ピロリドン等の一部の有機溶媒に安定して分散することを発見し、遠心分離を用いた構造制御が利用可能となった。本分散プロセスを経由することで、フィルター上に作製した薄膜のネットワーク構造が均一化し、良質な薄膜の作製と転写法を用いたデバイスの作製が行えるようになった。次に、得られた薄膜デバイスに温度差を形成し、熱起電力(ゼーベック係数)を測定した。予備実験において見出したキャリアドーピング手法を用いることで、ドーピングしたキャリア数に依存する巨大な熱電効果を見出すに至った。最大で400 μV/Kのゼーベック係数が得られ、1次元物質の代表であるカーボンナノチューブより高い値となり、TMDC-NTの熱電材料としての可能性を初めて明らかにした。本成果については、学会発表および学術誌(Applied Physics Express, 2016)において報告している。
|
Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
Research Products
(24 results)
-
-
[Journal Article] Near-Infrared Photoluminescent Carbon Nanotubes for Imaging of Brown Fat2017
Author(s)
Masako Yudasaka, Yohei Yomogida, Minfang Zhang, Takeshi Tanaka, Masako Nakahara, Norihiko Kobayashi, Yuko Okamatsu-Ogura, Ken Machida, Kazuhiko Ishihara, Kumiko Saeki, Hiromichi Kataura
-
Journal Title
Scientific reports
Volume: 7
Pages: 44760
DOI
Peer Reviewed / Open Access
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-