2016 Fiscal Year Annual Research Report
睡眠の質とメンタルヘルスを総括的にとらえた栄養素等摂取状況に関する多角的調査研究
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16H07113
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
橋本 彩子 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 助教 (70781813)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Keywords | 食物摂取状況 / ミネラル栄養 / 睡眠 / ストレス / メンタルヘルス |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、我が国では睡眠や精神的健康に問題をかかえる者の割合が増加傾向にあり早急に解決すべき課題の一つに挙げられる。本研究は、日常的な食生活を通して睡眠状態や精神的健康状態を改善することを目指し、睡眠や抑うつとの関連が報告されているミネラルをはじめとして食物摂取状況を詳細に調査するとともに、睡眠の質とメンタルヘルスの状態を主観的、客観的側面から解析し、これらの関連を明らかにすることを目的としている。 平成28年度は、本研究について静岡県立大学研究倫理審査委員会の承認後、同意を得られた青年期女性を対象に調査を行った。対象者は、身体計測、血圧測定、客観的・主観的睡眠状態調査、客観的・主観的ストレス状態調査、生活習慣・食習慣・健康状態に関する質問票調査、食物摂取状況調査を実施した。 主観的睡眠状態の調査結果から、対象者を睡眠障害有り群と無し群に分け、各調査項目との関連を解析した。睡眠障害あり群は無し群と比較して、一部の栄養素、食品群で摂取量が有意に低値を示した。食習慣については、ガムを摂取する者が多い傾向であった。身体的・精神的健康状態については、睡眠による休養感が低い傾向にあり、質問票から有意にストレスを感じていることが示された。また、覚醒時に歯ぎしりをする者が多い傾向にあり、顎の関節に異常を感じる者が有意に多かった。 今後、更に対象者の人数を増やし、客観的睡眠状態と客観的ストレス状態、食物摂取状況等の関連についても検討を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成28年度は、静岡県立大学研究倫理審査委員会に承認を受け、対象者を募集し、結果として研究実施計画通りの人数の対象者について調査を実施することができた。調査項目についても計画していた項目について、調査を進められたことから、本研究はおおむね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は、対象者を増やし、継続して調査を行う。また、平成28年度中に解析が完了していない客観的睡眠状態の調査ならびに客観的ストレス状態の調査について、食物摂取状況や質問票調査の結果との関連を詳細に解析する。平成28年度と平成29年度の調査結果を総合的に解析し、食物摂取状況と、睡眠の質やメンタルヘルスの主観的、客観的指標との関連を検討する。
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Research Products
(2 results)