2017 Fiscal Year Annual Research Report
Rethinking the Kantian Ethics based on the concept of "trust"
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16H07119
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Research Institution | Kyoto City University of Arts |
Principal Investigator |
永守 伸年 京都市立芸術大学, 美術学部/美術研究科, 講師 (70781988)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Keywords | 信頼 / イマヌエル・カント |
Outline of Annual Research Achievements |
2016年度の信頼研究の成果をカント主義倫理学に適用し、現代倫理学における諸理論と比較しつつ、これを再構築するのが2017年度の目的だった。従来のカント主義倫理学は、理性主義に立脚するゆえに「形式主義」や「関係性の看過」を批判されてきた。だが、これらの批判に応答するために感情主義に依拠すると、今度は理性主義の主張する社会正義の普遍性を犠牲にせざるをえないという問題がある。本研究は「信頼」という概念を導入することによって、この問題のジレンマが見せかけのものに過ぎないことを示した。
【研究成果1:カント主義における信頼研究】まずはカント主義倫理学の文献研究を遂行し、理性に基づく道徳性の確立によって信頼関係が結ばれるという「カント的信頼」を提示した。その上で、2016年度の研究によって得られた「信頼の多層理論」に基づき、そのような信頼とは異なる次元で「感情的信頼」が機能することを明らかにした。
【研究成果2:障害者福祉における信頼研究】学際的な研究プロジェクト「安心・信頼技術研究会」の共同研究を足がかりとして、研究成果1によって得られた信頼の理論を、障害者福祉における障害者と介助者との関係にそくして再考した。以上の研究成果1は「ヒュームとカントの信頼の思想」、研究成果2は「障害者福祉における信頼」という二本の論文に集約され、2018年に公刊される著作『学際化する信頼研究』(共著・勁草書房)に収録される。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)