2016 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロシミュレーションによる税と社会保障の実証分析
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16H07137
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Research Institution | Onomichi City University |
Principal Investigator |
金田 陸幸 尾道市立大学, 経済情報学部, 講師 (50782083)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Keywords | 税制 / マイクロシミュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、複数のマイクロデータを用いて、さまざまな税・社会保障改革のシミュレーション分析を行うことで定量的に、かつ従来の集計データを用いた分析よりも精緻に制度改革の影響を明らかにすることで、税・社会保障に関する政策的な課題と政策を考察することである。 平成28年度においては分析に必要となる日本のマイクロデータ(厚生労働省『国民生活基礎調査』、総務省『全国消費実態調査』、『就業構造基本調査』)の申請を行うとともに、タイのマイクロデータを用いて、タイの個人所得税改革が労働供給に与える影響を研究した。本研究により、1本の論文が掲載される予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究の主たる目的は日本のマイクロデータを用いて税・社会保障制度を分析することにあるが、マイクロデータの入手に想定よりも時間がかかっており、平成28年度末の時点で厚生労働省『国民生活基礎調査』の個票データの入手のみに留まっている。また、データ量が膨大であり、データの整備にも時間がかかるため。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は入手した『国民生活基礎調査』のデータの整備を速やかに行うとともに、dynamicモデルの構築を行う。dynamicモデルを用いて、将来の人口の推計のみならず、少子高齢化の影響を含めた上で、生涯の税・社会保険料の受給と負担の推計を行う。そのほか、基礎的なシミュレーション分析を行うことで税・社会保障制度改革が日本の家計に与える影響について考察する。
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