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2016 Fiscal Year Annual Research Report

低分子量Gタンパク質Cdc42の軟骨形成メカニズムに関する解析

Research Project

Project/Area Number 16H07199
Research InstitutionShowa University

Principal Investigator

長濱 諒  昭和大学, 歯学部, 助教 (90783530)

Project Period (FY) 2016-08-26 – 2018-03-31
KeywordsCdc42 / 軟骨 / PTH
Outline of Annual Research Achievements

Rhoファミリー低分子量Gタンパク質Cdc42は生体の様々な組織形成および機能にとって重要な役割を果たしている。申請者は軟骨形成におけるCdc42遺伝子の機能解析を行うために、時期および軟骨組織特異的にCdc42遺伝子を欠損させたコンディショナルノックアウトマウスを作製した。これらのマウスは低体長、低体重で成長板軟骨の成熟に異常が認められた。このことから、Cdc42は胎生期および生後成長期における軟骨形成に重要な役割を果たしていることが示唆された。本研究では、Cdc42の骨、軟骨形成における分子レベルでのメカニズム解明、および、生後軟骨組織でCdc42遺伝子を欠損させたコンディショナルノックアウトマウスを用い病態モデルにおけるCdc42の関与の検討を目的とした。
1、生後成長期におけるCdc42の軟骨組織に対する機能解析
生後40日齢におけるCdc42fl/fl;Col2Cre-ERTマウスの大腿骨成長板における表現型の組織学的解析を行った。
2、軟骨細胞において、Cdc42がどのような細胞外シグナルにより制御されているか(Cdc42シグナルの上流分子の同定)① 様々な細胞外シグナル伝達物質(TGF-β、TNF-α、bFGF、BMP-2、EGF、インテグリンなど)を生後1日齢の肋軟骨由来初代培養軟骨細胞に作用させた際のCdc42の活性化を、スクリーニングにより検討を行なった。また、軟骨分化に対する影響もスクリーニングによる検討も行った。② 生後1日齢のコントロールマウスおよびCdc42fl/fl;Col2Creマウスから採取された肋軟骨由来初代培養軟骨細胞にPTHを作用させた際のPKAの活性化を、cAMPの産生量及びPKAの標的タンパク質であるCREBのリン酸化様式により検討を行なった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

生後成長期におけるCdc42の軟骨組織に対する機能解析における生後40日齢におけるCdc42fl/fl;Col2Cre-ERTマウスの大腿骨成長板における表現型の組織学的解析に関して、免疫染色のプライマーの選定、染色の条件決定に時間がかかってしまっている。
生後1日齢のコントロールマウスおよびCdc42fl/fl;Col2Creマウスから採取された肋軟骨由来初代培養軟骨細胞にPTHを作用させた実験に関して、cAMPの産生量に関しては良好な結果が得られたが、CREBのリン酸化様式による検討が難航している。

Strategy for Future Research Activity

今後は過去に同じ染色を成功させているラボと連絡を取り、使用プライマーと染色条件を伺い実験を行う。CREBのリン酸化の実験に関しては使用する検出キットを見直し再度解析を進める。
また、軟骨細胞において、Cdc42がどのような細胞内シグナルを制御しているかを検討するため以下の実験を進める。
① コントロールマウスおよびCdc42fl/fl;Col2Creマウスより、軟骨組織(長管骨の骨端)を採取し、それぞれの遺伝子発現様式をcDNAマイクロアレイ法および次世代シークエンサーを用いた網羅解析を行う。② 様々な細胞外シグナル伝達物質(TGF-β、TNF-αなど)をコントロールマウスおよびCdc42fl/fl;Col2Creマウス由来、生後1日齢の肋軟骨由来初代培養軟骨細胞に作用させた際の遺伝子発現様式をcDNAマイクロアレイ法および次世代シークエンサーを用いた網羅解析を行う。また、様々なシグナル伝達因子の活性化様式に関して、PathScan Antibody Arrayキット(Cell Signaling Technology社)を用い、網羅的解析を行う。③ ①②でコントロールマウスおよびCdc42fl/fl;Col2Creマウスで変化のある遺伝子に関して、軟骨細胞分化への関与をsmall interference RNA(siRNA)法を用い検討する。また、発現ベクターによる高発現系を用い検討する。
その後、病態(骨折、変形性関節症)におけるCdc42の関与に関する解析を行うため、骨折後の治癒過程におけるCdc42遺伝子関与の解析や変形性関節症(OA)におけるCdc42遺伝子関与の解明を行う。

  • Research Products

    (2 results)

All 2016

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] Cdc42はPTHシグナルを介し骨軟骨形成を制御している2016

    • Author(s)
      長濱諒、山田篤、上條竜太郎、槇宏太郎
    • Organizer
      第75回日本矯正歯科学会大会
    • Place of Presentation
      徳島
    • Year and Date
      2016-11-07 – 2016-11-09
  • [Presentation] 低分子量Gタンパク質Cdc42はPTHシグナルを介し胎生期および生後成長期の軟骨形成を制御している2016

    • Author(s)
      長濱諒、山田篤、槇宏太郎、上條竜太郎
    • Organizer
      第58回歯科基礎医学会学術集会
    • Place of Presentation
      北海道
    • Year and Date
      2016-09-24 – 2016-09-26

URL: 

Published: 2018-01-16  

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