2016 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of diagnostic method by Narrow Band Imaging System in Oral Squ amous Cell Carcinoma, aiming to improve of the correct diagnostic rate.
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16H07215
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
関根 理予 東京歯科大学, 歯学部, 助教 (50778561)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Keywords | 拡大内視鏡 / 診断法の確立 / 口腔扁平上皮癌 / 正診率 |
Outline of Annual Research Achievements |
H28年度繰り越し分をH29年度に繰り越し使用した実績概要です。 H29年度の内容に準じます。 【目的】NBI検査で苦慮してきた、OSCCと扁平苔癬における鑑別、診断精度の向上を目的とし血管新生因子の発現状況、アレイCGH解析を用いた各疾患の網羅的なバイオマーカーの検査を行った。 【計画】血管新生因子の発現状況としてはVEGF,MMP-2,MMP-9,TGF-β1,FGF-BASICの5項目について検索を行った。また扁平苔癬患者、OSCC患者より採取した組織片よりアレイCGH解析を行い各疾患における新たな分子マーカーを全ゲノム網羅的に検索し、検出した分子マーカーの診療応用の有効性を検討した。 【結果】対象人数は健常者5名、扁平苔癬患者5名、OSCC患者4名で、血管新生因子の発現状況の検索を行った。統計処理はクラスカル・ウォリス検定とDunn‘s ポストホックテストはノンパラメトリック統計的に有意性を決定するために使用した。0.05未満のP値で有意であった。全ての項目において健常者、扁平苔癬、OSCCの間に優位性は認められなかった。しかしながらTGF-β1、でじゃ健常者、扁平苔癬、OSCCになるにつれて値が増加する傾向を認め、MMP9は健常者、OSCCではほぼ同等であったが、扁平苔癬において値が低下する傾向を認めた。アレイCGH解析を用いた網羅的なバイオマーカの検索は扁平苔癬4症例、OSCC2症例で行ったが優位なバイオマーカーは確認できなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本体の研究計画であれば、それぞれのIPCLにおいて5症例ずつ、計25症例で行う予定であったがN数が少ないため、IPCL別の検討が困難であった。 また偽陽性、偽陰性症例が思った以上に少なかったため検体数の確保が困難であった。
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Strategy for Future Research Activity |
血管新生因子の発現状況としてはVEGF,MMP-2,MMP-9,TGF-β1,FGF-BASICの5項目について検索を行った結果、全ての項目において健常者、扁平苔癬、OSCCの間に優位性は認められなかったが、TGF-β1、では健常者、扁平苔癬、OSCCになるにつれて値が増加する傾向を認め、MMP9は健常者、OSCCではほぼ同等であったが、扁平苔癬において値が低下する傾向を認めた。H29年度で研究は終了となるがこの2項目についてはN数を増やし、拡大内視鏡を用いた診断の正診率の向上のツールになりうるか引き続き検討していく予定である。
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