2016 Fiscal Year Annual Research Report
新たな自己組織化ペプチドハイドロゲルを用いた新規歯周組織再生療法の開発
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16H07217
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
武内 崇博 東京歯科大学, 歯学部, レジデント (10778484)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Keywords | 自己組織化ペプチド / 歯周組織再生療法 / 機能性モチーフ / スキャフォールド |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は機能性モチーフを付与した自己組織化ペプチドハイドロゲルの歯周組織再生への効果の評価及び,新たに開発された中性の自己組織化ペプチドハイドロゲルの有用性の検討をすることである。 平成28年度は主に中性自己組織化ペプチド(1.5% SPG-178)の効果を検討した。先行研究(Takeuchi et al, 2016)でのSEMによる観察でRADA16は網目状構造を呈することが明らかとなったが,SPG-178も同様に微細な網目状構造を呈した。またCell proliferation assayにてSPG-178上で培養した歯根膜由来細胞は通常に培養した細胞と比較して同様の増殖曲線を示した。その他のハイドロゲルとは比較していないため増殖を幇助するかは明らかでないが,阻害しないことは明らかとなった。また in vivoでは,外科的に作成したラット歯周組織欠損に対しSPG-178を応用して形態学的,組織学的,免疫組織学的に評価した。何も応用しないUnfilled群と比較し,欠損底部根尖部に多くの新生骨形成を認めた。PCNA陽性細胞は新生骨周囲に多く認められた。以上の結果より,SPG-178応用により歯周組織治癒が効果的に起こる可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね良好であるが,機能性モチーフを修飾させたRADA16の関しては行っていない。当初の予定では平成28年度は in vitroの実験を中心に行う予定であったが、同一の材料でin vitroとin vivo両方の実験を通しで行った方が効率が良いと考えた。
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Strategy for Future Research Activity |
現在in vivo にて予定していた動物実験の早期週齢のサンプルを着実に増やしている。今後は機能性モチーフ修飾のRADA16応用群のサンプルも増やし形態学的,組織学的,免疫組織学的に評価していく。当初予定していたPCR arrayを行うのが時間の都合上難しい場合は,免疫組織学的にマーカーを増やし検討する予定である。
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