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2016 Fiscal Year Annual Research Report

新たなインプラント周囲組織の診断法の確立

Research Project

Project/Area Number 16H07249
Research InstitutionNihon University

Principal Investigator

小林 寛  日本大学, 歯学部, 専修医 (30780556)

Project Period (FY) 2016-08-26 – 2018-03-31
Keywords歯学 / 歯科インプラント / 共振周波数 / 弾性係数 / 粘性係数
Outline of Annual Research Achievements

平成28年度は,レーザー変位計を応用した非接触型電磁式加振装置による模擬インプラント周囲組織の評価を行った。
本実験では,模擬インプラント植立模型は模擬インプラント体として純チタン棒(直径6.0 mm,長さ25.0 mm)と模擬インプラント体を植立する歯槽骨を模したウレタン枠およびポリウレタン枠(縦30.0 mm×横30.0 mm×高さ50.0 mm)を用いて,骨欠損部の模擬軟組織として弾性裏層材とで構成した。模擬歯槽骨上端中央部に模擬インプラント植立窩を形成し,模擬インプラント体を模擬歯槽骨の各骨植状態を模した4つの骨欠損モデル(モデル1:0.5 mm×15.0 mm,モデル2:0.5 mm×10.0 mm,モデル3:0.5 mm×5.0 mm,モデル4:0.5 mm×0 mm)に埋入した。なお,模擬インプラントの総質量は,模擬インプラント体と測定に用いる円形フェライト磁石を合わせたものとした。各実験条件においてコントロールとしてPeriotestとOsstellを用いて模擬インプラント体の動揺度を測定し,レーザー変位計を応用した非接触型電磁式加振装置により得られた力学的パラメーターである共振周波数,弾性係数および粘性係数と比較検討を行った。
共振周波数および弾性係数は骨欠損の範囲が減少するにつれて各骨欠損モデルで有意に増加し,粘性係数は骨欠損の範囲が減少するにつれて有意に減少した。また,ペリオテスト値は粘性係数と同様に骨欠損の範囲が減少するにつれて有意に減少した。モデル2とモデル3の骨欠損モデル間において共振周波数,弾性係数およびペリオテスト値に比較し粘性係数は統計学的な有意差が大きい傾向にあった。このことは,ペリオテストを用いた動揺度測定と比較し,本解析システムが模擬インプラント周囲組織の状態変化をより詳細に捉え得る可能性を示唆していると考えられた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

申請者は以前までレーザー変位計を応用した非接触型電磁式加振装置を用いて模擬歯,模擬歯槽骨および模擬歯根膜から構成される模擬歯周組織モデルの性状変化について検討を行い,共振周波数,弾性係数および粘性係数の力学的パラメーターを解析することで模擬歯周組織の性状変化を捉えることが出来る可能性を報告してきた。平成28年度より,本解析システムを歯科インプラント治療に応用することを検討し,現在までにin vitroで,模擬インプラント周囲組織のモデルを作成しインプラント治療への応用に関する基礎的データを収集を行っている。研究実績の概要に記した各骨欠損モデルの条件において各力学的パラメーターの測定及び分析の結果から,各骨欠損モデルにて統計学的有意差を認め,本解析システムを用いて模擬インプラント周囲組織の性状変化を捉えることが可能であると考えられた。このことから,得られた基礎的データの分析を基に,学会発表を予定し学術論文の作成を行っている。

Strategy for Future Research Activity

今後は引き続きin vitroで模擬インプラント周囲組織モデルを用いた基礎的データの収集を行うとともに,日本大学歯学部動物実験委員会の承認を得てラットを用いたin vivoでの実験を行う。in vivoの実験では骨質の異なる皮質骨による影響を検討するため複数の週齢のラットを用いて実験を行う。第一にマイクロフォーカスCTを用いて各週齢のラットの脛骨の撮影を行い,骨質の比較を行う。その後,ラットに埋入深さを変化させたインプラントを埋入し,埋入直後から経時的に本解析システム,PeriotestおよびOsstellによる測定を行い,比較検討した結果を学会発表および学術論文にて発表する。

URL: 

Published: 2018-01-16  

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