2016 Fiscal Year Annual Research Report
計量テキスト分析による権威主義体制の中国における商業紙の研究
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16H07276
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
工藤 文 早稲田大学, 政治経済学術院, 助手 (80779067)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Keywords | 政治学 / マス・コミュニケーション / 中国 / 計量テキスト分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、中国の商業紙が行う自己検閲を対象として、中国共産党が直面する独裁者のジレンマを解消するメカニズムを検証することである。商業紙が自己検閲によって党への批判をあいまいにすることで党へ情報を伝達する役割を果たすという命題を検証する。分析には中国の新聞記事テキストを対象にした分析を行う。計量テキスト分析の手法の一つである機械学習を使用する予定である。一部のデータを教師データとすることで質と量を合わせた分析ができる。また、記事テキストは大量のデータとなるが、機械学習によって多くの記事を分類することが可能になると考えている。 2016年度は分析のための準備として記事データの収集を中心に行った。記事データの収集はプログラマーの協力を得て機械的に記事収集のできるプログラムを作成した。これによって、本研究が対象とする新聞のすべての記事を対象に記事を抽出することが可能になった。また、特定のキーワードに当てはまる記事のみを抽出することができる。その他にプログラミング言語の一つであるPythonや、機械学習の習得に力を入れた。 さらに3月に中国上海でフィールドワークを実施した。上海でのフィールドワークでは現地の研究者や記者と意見交換を行うことができた。主に中国の新聞をめぐる状況の変化やメディア研究の現状について貴重な意見を得た。図書館での資料収集では、上海図書館などで資料を収集し自己検閲に関わる資料を入手した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
最も懸念していた新聞のテキストデータ収集が実行できた。とりわけプログラムで機械的に記事収集ができるようになったため、分析者の見落としなどのミスを防ぐ利点があるなど手法面で著しい進展があった。フィールドワークでは資料は少ないものの自己検閲に関する資料を入手することができた。 申請段階ではRを用いた分析を行う予定であったがPythonを用いることに変更したため、Pythonの習得にやや時間がかかっている。
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Strategy for Future Research Activity |
データ分析を進める。まずは機械学習の教師用データの作成を行う。さらに、Pythonの機械学習を学び早急にデータ分析を行いたい。必要があれば専門家の助言を得ながら進めていく。また、事例の候補をいくつか挙げより適切な事例を選択できるよう対応する。分析結果を整理し学会報告を行い論文としてまとめる。
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