2016 Fiscal Year Annual Research Report
扁平足に起因する膝蓋大腿関節症の発生メカニズム解明に向けた研究
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16H07304
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Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
高林 知也 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 助手 (00780339)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Keywords | ランニング / 協調性パターン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は,扁平足に起因する膝蓋大腿関節症の発生メカニズムを解明するため,ランニング中における下腿と後足部間の協調性パターンや膝関節モーメント,膝蓋大腿関節ストレスを検証するものである. 初年度において,第一に正常足と扁平足を区別するための足部評価方法は多くあったが,先行研究によって統一できていなく,また動的な足部アライメントを評価できないことが問題として挙げられていた.そこで第1実験として,arch height indexと呼ばれる足部評価方法に着目し,ランニング中の足部回内アライメントを推測できるかを検証した.その結果,この足部評価方法は高い精度でランニング中の足部回内アライメントを推測でき,有用な足部評価方法であることを明らかにした. 第1実験でarch height indexが有用な足部評価方法であることが明らかになったため,この評価方法を用いて足部評価を行い,第2実験ではランニングにおける正常足の後足部と下腿間の協調性パターンを検証した.その結果,正常足において従来報告されてきた下腿内旋と後足部回内だけでなく,下腿内旋と後足部回外,下腿外旋と後足部回内の運動連鎖も生じていることが明らかになった.さらに,下腿は後足部と比較してより大きく内旋と外旋を大きく動いていることが明らかになり,2つのセグメント間では動きの優位性があることも明らかになった.現在は扁平足のデータを収集しているため,明らかになった正常足の下腿と後足部間の協調性パターンとの知見と比較していき,さらに運動力学的な観点からも研究を進めていく予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
有用な足部評価方法を確立し,正常足の検証も終了しているため.
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Strategy for Future Research Activity |
現在正常足までの解析が終了しているため,扁平足の解析を行い,下腿と後足部間の協調性パターンと関節モーメント,膝蓋大腿関節ストレスを明らかにしていく.
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Research Products
(5 results)