2016 Fiscal Year Annual Research Report
フレイルを呈する高齢慢性心疾患患者に対する新たな心臓リハビリテーションの開発
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16H07327
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Research Institution | Kyoto Tachibana University |
Principal Investigator |
内藤 紘一 京都橘大学, 健康科学部, 助教C (50781613)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Keywords | フレイル / 高齢者 / 心疾患 / 健康関連QOL / 心臓リハビリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
我が国の総人口は,2015年10月1日現在,1億2,711万人,65歳以上の高齢者人口は,過去最高の3,392万人,総人口に占める割合(高齢化率)も過去最高の26.7%と報告された(内閣府調べ).さらに,この社会の高齢化の中で,循環器疾患患者の高齢化も報告されている. 一般的に,加齢によって運動機能が低下することは広く知られている.運動機能障害において,高齢者であっても心臓リハビリテーションによる改善は可能でると報告されている.このため,高齢心疾患患における運動機能の特徴をまとめ,その詳細を知ることは,増え続ける高齢心疾患患者に合わせた心臓リハビリテーションプログラム作成のために重要である. さらに,加齢に伴う様々な変化・弱化によって,健康障害に対して脆弱な状態である身体的フレイルと,高齢心疾患患者の関連や予後に与える影響をまとめ,その詳細を知ることも,包括的な心疾患の管理といった観点から重要である. そこで,まず高齢心疾患患者の疫学を概説し,さらに近年報告されている高齢心疾患患者の運動機能と身体的フレイルに関する文献を要約した総説論文を執筆した. また,文献的考察から,高齢心疾患患者の身体的フレイルに関して,生活の質(Quality of Life: QOL),特に健康関連QOLの関連についての報告がないことが明らかとなった.このため,高齢心疾患患者の身体的フレイルと健康関連QOLの関連性を検討することは重要であると思われる.そこで,高齢心疾患患者のフレイルが退院3ヶ月後の健康関連QOLに与える影響を検討するために,九州医療センターでの症例収集を開始している(倫理審査委員会承認済み).
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
九州医療センターでの症例数が予想していたよりも少なかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、九州医療センターでの症例収集を行うと共に、京都桂病院でも症例収集を開始する(倫理審査委員会承認済み)。症例が集まり次第、解析を行い、フレイルが健康関連QOLに与える影響を検討し、得られた結果について取りまとめ、学会発表を行い、得られた意見を参考に論文化する。
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