2016 Fiscal Year Annual Research Report
妊娠・養育に関する心理社会的ハイリスク妊婦チェックシートの開発
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16H07371
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
大西 舞子 武庫川女子大学, 看護学部, 助教 (50779262)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Keywords | 心理社会的ハイリスク妊娠 / ハイリスク妊娠 / 自己記入式質問紙 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の課題「妊娠・養育に関する心理社会的ハイリスク妊婦チェックシートの開発」の目的は、妥当性・信頼性を明らかにし、心理社会的ハイリスク妊婦を早期から効率よく把握するための妊婦自己記入式質問紙及び医療者用チェックリストを開発することである。それらを活用することで、妊娠早期から母児やその家族への適切な介入を行うことができ、健やかな妊娠生活と児の安全な養育環境の確保を目指すことができる。 平成28年度は、調査依頼、妊婦対象の質問紙調査、助産師対象のインタビュー調査を予定しており、進歩状況としては、おおむね順調に進展している。 調査依頼、助産師対象のインタビュー調査については予定通り実施した。妊婦対象の質問紙調査については、7~12月を予定していたが、必要サンプル数の確保のため3月まで期間を3か月延長して実施している。 質問項目の精選のための妊婦を対象とした質問紙調査は、計125名を想定していたが、現在までに213名の妊婦に質問紙調査の協力依頼を行い、妊娠期に関しては約95%の質問紙回収率である。また、質問紙・チェックリストの妥当性検証、介入の質検討のため助産師を対象としたインタビュー調査は、1施設3~5名、計10名程度を想定していたが、実際には1施設3名ずつ、計6名を対象に半構成的面接を実施した。 データの分析については、研究代表者および研究協力者は、質問紙調査のデータ分析を開始し、インタビューデータの内容整理・分類・カテゴリー化を予定通り実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実施施設は、予定通り、医療法人青葉会神野レディスクリニック、大学近隣施設の社会医療法人愛仁会千船病院で、ケアの質の一定化のため母性看護専門看護師の勤務する施設2施設で調査を実施している。 1.質問紙調査:質問項目の精選のために、研究協力施設に来院した妊婦に対して、質問紙調査を実施した。医療者用チェックリストについては母性看護専門看護師(以下CNS)である研究代表者、もしくはその施設の産科エキスパートスタッフが妊娠中にチェックを行った。妊婦の調査対象は、妊娠末期で妊婦健康診査または出産前教室のために研究協力施設に来院した妊婦、計125名を想定していた。実際には、現在までに213名の妊婦に質問紙調査の協力依頼を行い、妊娠期に関しては約95%の質問紙回収率である。また、研究代表者は対象者へのケア介入についてカルテ、及び母子手帳、必要時には施設医療スタッフより情報収集も行った。 2.インタビュー調査:質問紙・チェックリストの妥当性検証、介入の質検討のため助産師を対象として、インタビュー調査を行った。インタビュー対象者は、臨床経験5年以上、そのうち産科看護3年以上の臨床経験をもつ助産師、1施設3~5名を対象に計10名程度を想定していた。実際には1施設3名ずつ、計6名を対象に40分程度の半構成的面接を実施した。 平成28年度5~6月に調査依頼、7~12月に妊婦対象の質問紙調査、1~3月に助産師対象のインタビュー調査を予定していた。実際には、調査依頼、助産師対象のインタビュー調査については予定通り実施した。妊婦対象の質問紙調査については、必要サンプル数の確保のため3月まで延長して実施している。 研究代表者および研究協力者は、質問紙調査のデータ分析を開始し、インタビューデータの内容整理・分類・カテゴリー化を実施した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は産前産後休暇・育児休暇のため、平成30年度に29年度実施予定であった分析、質問紙Ver.3の作成、学会発表、論文執筆を行う予定である。また、リマインダーなどを活用し、産褥期の質問紙の回収率向上に努めていく。
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