2016 Fiscal Year Annual Research Report
廃用症候群の予防と改善を目的とした看護技術の科学的検証
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16H07374
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Research Institution | Himeji Dokkyo University |
Principal Investigator |
山下 哲平 姫路獨協大学, 看護学部, 助教 (50780871)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Keywords | 看護学 / 廃用症候群 / 看護技術 / リハビリテーション看護 / 慢性期看護 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は廃用症候群予防を目的とした看護技術が生体に与える効果について科学的に検証することを目的としている。該当の看護技術の中でも汎用性が高く簡便で安全な「用手微振動法」(手で触れて振動を与えるケア)に着目した。 目的を達成するプロセスとして、①「技術習得している医療従事者を対象に加速度計を用いた、振動の性質の調査」、②「測定結果を解析して、対象の年齢や習得後の技術経験等による個人差の調査」、③「健常者を対象に用手微振動法を行い、検査機器を用いた評価」、④「対象を廃用症候群のある療養者に変更しての同様の評価」、⑤「得られた結果の解析・検証」のこれら5項目を想定している。2016年度は①、②を、2017年度は③~⑤の遂行を計画している。 初年度(2016年度)は、「用手微振動法」の実態調査を中心に研究を進めた。本技術を習得している医療従事者22名を対象に、加速度計を用いて振動の性質の調査を行い、得られた結果を高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform)にて解析し、周波数を算出した。対象者の年齢や性別、経験年数等の属性によって技術が発生させる振動の性質の差があるのか分析をすすめた。これに関連した研究成果についても学会にて報告し、有識者との意見交換を行った。 また、次年度(2017年度)に予定している技術が与える効果の検証について、フィールドとの調整や検査機器の試行、予備試験も同時にすすめている状況である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度(2016年度)に遂行予定としていた「用手微振動法」の実態調査について、対象への調査が全国各地の広範囲に及ぶため、距離と時間制約の関係上、想定よりも難航している。 対象数を30名と設定していたが、現段階で8割弱の達成状況である。 しかし、5月にはすでに対象者への調査を予定しており、目標の対象数の調査を終えることが可能である。そのため、次年度(2017年度)の研究遂行に大きな影響を与えず現段階で大きな問題はない。調査結果の分析と効果の検証を同時進行で行い、修正を図っていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、用手微振動法の実態調査の解析結果を踏まえ、効果の検証を行うための検査機器の再考とプロトコルの調整を行う。対象へ技術を実施し、その変化をsingle arm法もしくは前後比較にて評価し分析する。その結果を関連する学会にて報告した後、論文を作成し学会誌への投稿を予定している。
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Research Products
(1 results)