2017 Fiscal Year Annual Research Report
The relations among understanding of mockery in the preschool years and beyond , higher-order theory of mind, and understanding emotion of others
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16H07395
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Research Institution | College of Nagoya Women's University |
Principal Investigator |
伊藤 理絵 名古屋女子大学短期大学部, その他部局等, 講師 (70780568)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Keywords | 嘲笑 / 感情理解 / 高次の心の理論 / 接続期 / 道徳教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までのデータをまとめるとともに、新たに幼児期および児童期を対象とした調査を行った。横断的調査に加え、幼児期では年少時に協力を得た7名(男児3名,女児4名)に対し、年長時で同様の実験を行った結果についてもまとめた。また、児童期については、小学1年生の道徳の授業と連携して実施した。なお、幼児に課題を提示する際は、紙芝居を用いた対面式で、小学生に対しては冊子を用いた集団式で記述による回答を求めた。 笑いの不愉快さの理解と感情理解および高次の心の理論との関連については、幼児期では年長になるにつれ、感情理解課題と高次の心の理論課題の通過率が上昇し、笑われたことで生じる感情を「悲しみ」と予想する回答に収斂される可能性が示唆された。小学1年生でも、6歳児と7歳児を比較すると、感情理解課題と高次の心の理論課題の通過率が上昇する傾向がみられたものの、笑われた後に生じる感情は「悲しみ」以外の感情語を予想することが増える可能性が示唆された。 また、今年度は、攻撃を意図して笑ったことが推測されやすい課題と偶然笑ったことが結果的に相手を傷つけることになった課題の比較課題について、分析を行った。年長児(6歳児)と小学1年生の6歳児および7歳児で比較した結果、7歳の児童全員が、攻撃の意図が感じられる笑いの方を「より悪い」と回答していた。 さらに、嘲笑の理解の発達を踏まえた道徳教育の在り方を探るべく、幼児期と児童期の接続期における笑われる不愉快さの理解について、検討を行った。幼児期の終わり頃の子どもを対象に、相手の笑いの意図とその笑いの不適切さに関する理解について分析し、10の姿の一つである「道徳性・規範意識の芽生え」の観点から、幼児教育と小学校教育の学びをつなぐ道徳教育について考察した。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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