2017 Fiscal Year Annual Research Report
Water Oxidation Reaction Catalyzed by Penta-nuclear Complexes Bearing Proton Dissociative Sites
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16H07420
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Research Institution | Institute for Molecular Science |
Principal Investigator |
岡村 将也 分子科学研究所, 生命・錯体分子科学研究領域, 特別訪問研究員 (90782251)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Keywords | 人工光合成 / 多核金属錯体 / プロトン共役電子移動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では多核金属錯体に解離性プロトンを有する配位子を導入し、水の酸化反応に対する触媒機能を評価する。本年度は前年度に合成した多核金属錯体について詳細な電気化学特性、pH依存性、触媒機能を調査した。 新規鉄5核錯体の電気化学的性質を評価する上で配位子上の解離性プロトンの効果を調べるため、錯体を電極表面に修飾しpH緩衝溶液中で測定を行った。有機溶媒中と同様に4つの酸化波、および水の酸化反応に帰属される触媒電流が観測されることが確認された。さらに、各酸化波と触媒電流はpHの変化に伴って低電位シフトすることから、プロトン共役電子移動過程(PCET)であることが分かった。このPCET過程は従来の鉄5核錯体にはない性質であるため、本研究課題で解離性プロトンを導入したことに由来すると考えられる。さらに同様の測定条件において矩形波ボルタンメトリー(SWV)の測定を行った。それぞれのpHにおけるSWVのボルタモグラムに対してデコンボルーションを行うことにより解析し酸化還元電位を決定することできた。得られた各酸化還元電位をpHに対してプロットしたプルーベダイアグラムを作成し、1電子1プロトン過程のPCETが4段階あることが判明した。また電解-吸収スペクトル測定を行ったところ酸化に伴って長波長側に吸収帯が観測されたことから配位子が酸化過程に大きく寄与していることが示唆された。これらの結果から、過電圧の低下は解離性プロトンの導入によって4つのPCETが発現し低電位での酸化が可能になったことに起因すると考えられる。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)
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[Presentation] An iron-based catalyst that mimics function of the oxygen-evolving complex2017
Author(s)
Masaya Okamura, Mio Kondo, Reiko Kuga, Yuki Kurashige, Takeshi Yanai, Shinya Hayami, Vijayendran K. K. Praneeth, Masaki Yoshida, Ko Yoneda, Satoshi Kawata, and Shigeyuki Masaoka
Organizer
The 6th Asian Conference on Coordination Chemistry (ACCC6)
Int'l Joint Research
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