2018 Fiscal Year Annual Research Report
Study on electrokinetics of aqueous electrolyte solutions through nanotubes
Project/Area Number |
16J00042
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
植松 祐輝 九州大学, 理学研究院, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2019-03-31
|
Keywords | 水 / イオン / 電気二重層 / 界面 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 今年度の4月-7月は、界面活性剤を微量に加えた電解質溶液の表面張力測定を行った。実験は順調に進み、10月に論文として出版することができた。この結果、表面張力の極小の問題(Jones-Ray効果)の原因は水に含まれる僅かな量の帯電した不純物である可能性が高くなった。 2. また、疎水性表面の不純物効果に関するレビューの執筆をし、こちらも9月に出版された。論文には、疎水性界面のゼータ電位と濡れ膜の分離圧が不純物の効果で矛盾なく説明できることを示した新しい結果も盛り込んだ。 3. 首都大学、テルアビブ大学との電解質溶液の流動に関する共同研究については5月に、研究打ち合わせのためにイスラエルに行き、その後、9月に論文を出版することができた。論文では流動がある場合のデバイ緩和の理論式を与えており、まだ実験的に検証されていない結果である。 4. フラーレンの拡散係数の表面物性依存性について、分子動力学シミュレーションを用いた研究を続けている。現在のところ、OH基をフラーレン表面に付加していくことは、全電荷をゼロに保って±0.5eの部分電荷を表面にランダムに付加していくことと、ほぼ同等の効果があることがわかっている。COO-基、NH3+基についても、部分電荷の付加に対応しているのかどうか、計算で確かめている最中である。これらはタンパク質表面の基礎的なモデルとなっており、ゆくゆくはペプチドや短いタンパク質での計算をするつもりであり、PDBデータからシミュレーションをすること、アミノ酸のシークエンスからシミュレーション用のタンパク質を作成することは既に可能となっている。
|
Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(12 results)