2016 Fiscal Year Annual Research Report
単一細胞におけるオーキシン・サイトカイニン応答による並層分裂の制御機構の解析
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16J00131
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
豊倉 浩一 大阪大学, 理学研究科, 特別研究員(SPD)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2019-03-31
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Keywords | 植物発生遺伝学 |
Outline of Annual Research Achievements |
IR-LEGO法による1細胞で任意の遺伝子を誘導する条件の検討を行った。その結果、組織、細胞種、形質転換系統ごとに最適な条件が異なることが示唆される結果を得た。そこで、まず目的の形質転換系統を作出することにした。先行研究から、繰り返し配列を持つような導入遺伝子は遺伝子サイレンシングを受けやすいことが示唆されていたため、極力繰り返し配列を避けつつ植物にコドン最適化した人工遺伝子を設計し直し、IR-LEGO法による1細胞で植物ホルモンシグナルを誘導、あるいは、抑制する形質転換系統の作出を進めている。 細胞分裂方向制御に関わる新規因子を単離する目的で、ミチタネツケバナにおいて皮層の並層分裂に異常を示す変異体tgr2、tgr3変異体の原因遺伝子の単離を目指してゲノムリシークエンスを行った。半優性のtgr2変異体は、カロース合成酵素にアミノ酸置換を持つことを見出した。連鎖解析の結果、カロース合成酵素の変異と表現型が連鎖していたことから、これが原因遺伝子であることが示唆された。tgr3変異体については、複数の候補と考えられる突然変異が同定された。今後は、これらの突然変異と表現型の連鎖解析を行うとともに、相補実験により原因遺伝子を同定するとともに、分子遺伝学的、生化学的解析を行う。 さらに、細胞分裂方向制御に関わる新規因子を単離するために、シロイヌナズナを用いて細胞分裂方向制御に異常を示す変異体の単離、解析を始めた。すでに、少なくとも5系統の変異体を単離しており、そのうち2つについては原因遺伝子の候補を見出している。今後は、これらの変異体の原因遺伝子を同定するとともに、分子遺伝学的、生化学的解析を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
一部の人工遺伝子合成が困難であったため、配列の変更の必要性が生じたため、形質転換体の作製は当初の計画よりも少し遅れているが、その一方で、ミチタネツケバナにおける突然変異体の原因遺伝子の同定は予定よりも進捗している。それに加えて、当初の計画に加えてシロイヌナズナを用いた新規な細胞分裂方向の制御因子の単離、解析を行い、新規な分裂方向制御因子の候補を発見した。以上のことを総合的に判断して、(2)概ね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
少し遅れている形質転換体の作成を急ぎ、IR-LEGO法による1細胞誘導に適した系統の確立、および、組織特異的なホルモン応答レポーターの作出を目指す。 ミチタネツケバナ、および、シロイヌナズナにおける分裂方向制御に異常を示す変異体の原因遺伝子を相補実験等で確かめるとともに、分子遺伝学的、生化学的解析を行う。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Quiescent center initiation in the Arabidopsis lateral root primordia is dependent on the SCARECROW transcription factor2016
Author(s)
Tatsuaki Goh, Koichi Toyokura, Darren M Wells, Kamal Swarup, Mayuko Yamamoto, Tetsuro Mimura, Dolf Weijers, Hidehiro Fukaki, Laurent Laplaze, Malcolm J Bennett, Soazig Guyomarc'h
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Journal Title
Development
Volume: 143
Pages: 3363-3371
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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