2018 Fiscal Year Annual Research Report
単一細胞におけるオーキシン・サイトカイニン応答による並層分裂の制御機構の解析
Project/Area Number |
16J00131
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
豊倉 浩一 大阪大学, 理学研究科, 特別研究員(SPD)
|
Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2019-03-31
|
Keywords | 植物形態形成 / 細胞分裂 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、植物細胞の分裂方向の制御機構の解明を目指した。器官の生長方向に対して垂直な細胞分裂(垂層分裂)により器官伸長が促進されるのに対し、器官成長方向に平行な細胞分裂(並層分裂)により器官が太くなると考えられる。すなわち、細胞分裂方向を制御することにより器官の形態(「細長い」や「短く太い」など)を調整している。しかしながら、垂層分裂と比べて並層分裂の頻度が少ないことや、細胞分裂の「方向」を調べるためには培養細胞ではなく組織内で解析する必要性から、植物細胞の細胞分裂方向制御機構については殆どわかっていなかった。 昨年度に引き続き、シロイヌナズナの根の維管束を用いて新規な並層分裂の正の制御因子、負の制御因子の解析を行った。植物ホルモンシグナルの下流で働く転写因子による分裂方向制御機構について、3次元解析により詳細な分裂方向の時空間的な制御を明らかにした。また、細胞分裂方向と相関して細胞内極性を変化させる新規因子を同定した。この新規因子を介してプログラムされた分裂方向制御が行われていると考えられる。 並行して、非モデル植物のミチタネツケバナの皮層における分裂方向制御の詳細な解析を行い、植物ホルモンのサイトカイニン受容体遺伝子の制御の進化が種間の分裂方向制御の違いを生み出す一因であることを見出した。実際に、皮層・内皮形成時の並層分裂回数が少ないシロイヌナズナにおいて、異所的にサイトカイニンシグナルを活性化すると並層分裂が活性化し、最終的な皮層の層数が増加した。
|
Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(5 results)