2017 Fiscal Year Annual Research Report
ホスフィン-ボラン配位子のルイス酸性を活かした不活性炭素-酸素結合切断反応の開発
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16J00576
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
平田 剛輝 立命館大学, 立命館グローバル・イノベーション研究機構, 研究員
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
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Keywords | ホスフィン-ボラン / パラジウム / ホウ素 / アリル位置換反応 / アリルエーテル |
Outline of Annual Research Achievements |
ホスフィン-ボラン配位子の有用性を明らかにすることを目的として、直接的アリル位置換反応の開発をおこなった。基質一般性の拡大を目的としてシリルエノーエルエーテルを求核種としたアリルアルコールのアリル位アルキル化反応を検討した。しかしながら、目的としたアリル位アルキル化生成物は得られず、ジシンナミルエーテルとシリルエノールエーテルが分解したと思われるアセトフェノンが得られた。これら副生成物の生成を防ぐことを目的として、水酸基を持たないメチルシンナミルエーテルを基質として用いた。求核種としてシリルエノールエーテルを用いた場合に、アリルエーテルのアリル位アルキル化反応が進行した。本反応では、塩基の添加を必要とせず、中性条件下において反応が進行させることができる点がこれまでに報告されているアリル位アルキル化反応と大きく異なり、ホスフィン-ボラン配位子の有効性について明らかにした。本反応における配位子のチューニングを目的としてリン上の置換基やホウ素との架橋部位を種々変更したオリジナルなホスフィン-ボラン配位子についても合成を行った。さまざまなホスフィン-ボラン配位子を本反応に適用し、配位子のチューニングを行うことで収率の向上や反応時間の短縮が期待できる。 以上のように、パラジウム触媒およびホスフィン-ボラン配位子を用いることで、シリルエノールエーテルおよびケテンシリルアセタールを求核剤としたアリルエーテルのアリル位アルキル化反応が中性条件下において進行することを明らかにした。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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