2018 Fiscal Year Annual Research Report
胚発生を制御するシグナルカスケードの要素としての機械的力に関する研究
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16J01027
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
石橋 朋樹 大阪大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2019-03-31
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Keywords | メカノバイオロジー |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は、機械的力シグナルの受容・伝達に必要な遺伝子 (機械的力シグナル構成因子)の網羅的な同定および機械的力シグナル構成因子の突然変異体の発生解析を行った。平成28年度に同定した機械的機械的力シグナル構成因子から、3遺伝子(Hsp68, Hsp23, DnaJ-1)を選定し、その発現調節領域下流に、ΦC31システムを用いた組換えを利用して、改変型緑色蛍光タンパク質EGFPがインフレームで導入されたトランスジェニックショウジョウバエを作出した。これらの胚を、2枚のガラスプレートに挟んで圧迫することで、機械的力の負荷を行った。機械的力を負荷したまま、2時間、共焦点レーザー顕微鏡を用いてライブイメージングを行った。その結果、DnaJ-1は、圧迫によって有意に発現上昇することが分かった。また、より薄いスペーサーを用いて、より強い圧迫を負荷すると、Hsp23およびHsp68も、有意に発現上昇することが分かった。これらの結果は、機械的力シグナル構成因子は、機械的力によって発現誘導を受け、また、発現誘導に必要な機械的力の閾値は、遺伝子によって異なるということを示唆している。 選定した遺伝子は、熱ショックストレス応答遺伝子であったため、熱ショックストレス応答のマスターレギュレーターであるHsfの突然変異体の表現型を観察した。Hsf突然変異体は、野生型と比較すると、胚性致死の表現型を示したが、形態に異常はなかった。このことは、発生の正常な進行に機械的力シグナルが必要である可能性を示唆しているが、それが熱ショックストレス応答によるものかは不明である。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)