2017 Fiscal Year Annual Research Report
屋久島に生息するニホンザルの社会変動を引き起こす生態学的メカニズムの解明
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16J01208
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
栗原 洋介 京都大学, 霊長類研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
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Keywords | ニホンザル / 採食行動 / エネルギー収支 / 行動圏 / 群れサイズ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、屋久島海岸域および高標高域のニホンザルを対象に地域間比較を行い、異なる社会変動を引き起こす生態学的メカニズムを解明することである。まず、海岸域で群れサイズが出産率に影響するメカニズムを検討した。 群れサイズとエネルギー収支の関係については、昨年度にデータ収集を完了しており、今年度その結果をまとめた論文をPrimates誌に出版した。サルの行動観察、植物の化学分析、Cペプチドの定量により、異なるサイズの群れのエネルギー戦略を明らかにすることができた。それに加え、群間攻撃交渉がサルの活動および移動パターンにあたえる影響を調べるために、GPS ロガーを用いて、海岸域の複数群の位置データを収集した。屋久島海岸域において7月にロガーの装着作業を行い、およそ4ヶ月間データ収集を実施した。現在、収集したサルの位置データをもとに「異なる2つの群れが出会った後、負けた群れはどのように移動するか」「群れ同士の攻撃交渉で負けた日は移動距離および活動時間が長くなるか」「弱い群れ(負ける頻度が高い群れ)は他群との出会いを避けるように移動しているか」について分析中である。これらの調査は当初計画していた高標高域での調査とは異なるが、海岸域で群れサイズが出産率に影響するメカニズムについてさらに理解を深めるのに役立つとともに、将来、高標高域での困難な調査へ挑戦するための第一歩として重要であると考えている。 次に、社会変動様式の地域間比較を行うために、昨年度に引き続いて人口学的データの整理および分析を行った。また、屋久島海岸域および高標高域の個体数調査に参加し、さらなるデータ収集に貢献した。これまで分析してきた結果をもとに論文化に向けた作業を進めている。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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