2017 Fiscal Year Annual Research Report
光を用いた炭素-窒素結合形成反応の開発と特殊ペプチド合成への応用
Project/Area Number |
16J02021
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
森岡 優菜 名古屋大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
|
Keywords | N-メチル化 / メタノール / 光触媒 / アミノ酸 / 銀ナノ粒子 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度の研究結果を基に、酸化チタンと銀を組み合わせた光触媒を用い、メタノールを炭素源とするアミノ酸のN-メチル化反応の開発に取り組んだ。まず光源としてより取り扱いが簡単なUV-LEDを用い、一級アミノ酸であるバリンをモデル基質として、5 mol % Ag の Ag/TiO2 光触媒に光照射したところ、365 nm の近紫外線を照射することでアミノ酸のN-メチル化反応が十分に進行することが分かった。続いて触媒調製法を検討したところ、触媒前駆体である AgNO3/TiO2 を酢酸ナトリウム存在下、反応系中で光還元した際に高い反応性を示すことが分かった。この理由として、銀粒子の安定化剤であるカルボキシラート存在下、反応系中でナノ粒子を形成することで、銀ナノ粒子が酸化されることなく均一に形成されることが考えられる。加えて反応開始段階の基質の脱プロトン化が塩基の添加によって促されるといった理由も考えられる。さらに、溶媒をメタノールのみに変更したところ反応性が飛躍的に改善し、目的のジメチル化体が高収率で得られた(NMR収率 98%)。またNMRや質量分析、GCを用いた反応の精査から、バリンのN-メチル化もアミンのN-メチル化と同様、イミンやイミニウムカチオンを中間体とする反応経路が示唆された。最後に基質の適用範囲を精査した結果、様々なアミノ酸(特に中性のアミノ酸)をジメチル化できることが明らかになった。またキラルカラムを用いた GC-MS 解析から α 位炭素上のキラリティーが保持されていることが示唆された.
|
Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(1 results)