2016 Fiscal Year Annual Research Report
Realization of User-Centric Retrieval and Recommendation across Different Social Media Platforms
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16J02042
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
原川 良介 北海道大学, 情報科学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
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Keywords | マルチメディア信号処理 / 情報検索 / 情報推薦 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,異種ソーシャルメディアに散在するマルチメディアコンテンツやユーザの情報を集約し,ユーザ個々人に最適な検索・推薦を実現することを目的としている.平成28年度は,以下に示す2点の研究を行った. 1)ソーシャルメディア上のマルチメディアコンテンツを用いたユーザの嗜好抽出 ソーシャルメディア上のマルチメディアコンテンツからユーザの嗜好を抽出し,嗜好に合致したマルチメディアコンテンツを獲得可能とする手法を導出した.具体的には,マルチメディアコンテンツを比較する際,統計的に顕著に類似する特徴を推定することで,異なる種類のモダリティを比較可能とする新たな類似度を導出した.さらに,マルチメディアコンテンツ間の関連性を詳細に明らかにするため,特徴量間の負の相関も考慮可能なsigned networkを構築し解析可能とすることで,ユーザの嗜好に合致したマルチメディアコンテンツを高精度に獲得可能とした. 2)異種ソーシャルメディア上のマルチメディアコンテンツを横断的に解析可能とする知識転移 異種ソーシャルメディアに散在するマルチメディアコンテンツを横断的に解析可能とする知識転移手法を導出した.具体的には,コンテンツの特徴とメタデータを協調的に用いることで,異種ソーシャルメディア上のマルチメディアコンテンツを互いに比較可能とする,新たな相関分析法を導出した.これにより,異種ソーシャルメディアに散在する,ユーザ個々人の嗜好を反映したマルチメディアコンテンツを統合的にクラスタリング可能とした. 以上の通り,ユーザの嗜好抽出を可能とし,異種ソーシャルメディア上のマルチメディアコンテンツを横断的に解析可能とする研究成果を挙げた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
平成28年度は,年次計画に示される「マルチメディアコンテンツからのユーザの嗜好抽出」および「異種ソーシャルメディアを横断可能とする知識転移」に関する研究を行った.研究成果が認められ,査読付き国際会議や国内学会に受理されていることや学会から表彰されていることから,期待以上に研究が進展していると判断できる.また,研究成果のシステム実装等も活発に行い,国立科学博物館におけるデモ展示などアウトリーチ活動を積極的に実施した.
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は,平成28年度に導出した理論を検索・推薦へ応用し,「異種ソーシャルメディア横断型のユーザセントリック検索・推薦技術」を確立することを目指す.また,得られた成果について,学会誌や国際会議・国内学会へ投稿するとともに,デモ展示などアウトリーチ活動の展開を検討している.
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