2017 Fiscal Year Annual Research Report
Impact of the Milankovitch cycles during the Late/Middle Miocene in the Japan Sea from radiolarian and geochemical data
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16J02142
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松崎 賢史MarcRaymond 東京大学, 大気海洋研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2019-03-31
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Keywords | 古海洋学 / 日本海 / 放散虫 |
Outline of Annual Research Achievements |
放散虫は珪質の殻を持つ微生物であり表層水から深層水に分布し、海水の生態変動に敏感である。私の研究課題の目的はその放散虫化石を使用しながら中・後期中新世における日本海の古海洋環境の復元とミランコビッチサイクルの影響を評価する事である。中期中新世時は南極氷床の強大化と大気中の二酸化炭素の濃度の減少が発生し地球の気候変動史を理解するためにも重要な時期である。本研究では日本海の大和堆上の地溝部に位置するU1425 地点にて採取された過去1000万年間の連続的な堆積物を用いた(160資料)。環境復元前、研究資料の地質年代の確定が重要である為、第一段階としておよそ50資料を使用して大まかな放散虫化石の生層序を立てた。そのデータはKamikuri et al. (2017) で公開されている。放散虫化石の生層序からはU1425・U1430地点にて採取されたコア資料では中期中新世がほとんどカバーされていない事が明らかになった為、本年度では過去1000万年間(後期中新世以降)の海洋変動に集中した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現段階では放散虫群集の解析のサンプル数は計画に近い事とテクトニックスケールの分析の段階だけで大きい環境の変化を確認できました。その結果を国内外の学会に発表していて、論文にも報告しようとしています。その後、受け入れ研究者の研究グループとも打ち合わせとセミナー等で日本海環境について議論が出来て自分の研究の遂行に非常に良いと思います。
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Strategy for Future Research Activity |
投稿中の論文の修正とじゅりを目指す。その後は過去500万年から900万年の日本海の環境変化を解像度に分析する為新たな100サンプルの放散虫群集を分析する予定です。主な種の周期解析を行いどの様にミランコビッチサイクルは当時の日本海の環境を制約していたかを解明する論文の執筆。
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Research Products
(5 results)