2018 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of evolution and host specificity of Flaviviridae viruses
Project/Area Number |
16J02628
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田村 友和 大阪大学, 微生物病研究所, 特別研究員(PD) (00772360)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2019-03-31
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Keywords | フラビウイルス / 分泌性糖タンパク質 / レポーターウイルス / バイオインフォマティクス |
Outline of Annual Research Achievements |
フラビウイルス科ウイルスの進化と宿主特異性を明らかにするために、以下の研究を前年度に引き続き実施した。 1. フラビウイルス科ウイルスの粒子産生における膜結合性タンパク質NS1の役割の解析 細胞外に分泌されるフラビウイルスのNS1タンパク質がウイルスの粒子産生に関与するかを解析した。まず、NS1の六量体形成に関与するアミノ酸部位をバイオインフォマティクスの手法にて予測した。次に、昨年度作製したレポーターウイルスを基に、ウイルスのNS1遺伝子にレポーター遺伝子を挿入して、自立複製および増殖能を欠いたウイルスを作出した。予測部位のアミノ酸を異なる種類のアミノ酸に置換した103種類のNS1タンパク質を強制発現する培養細胞を作製し、自立増殖能のないウイルスを用いて、複製と粒子産生能を免疫染色法とレポーター活性にて評価した。その結果、273番目のアミノ酸を置換したNS1を発現させた細胞では、ウイルスゲノムは複製したが、ウイルス粒子は産生されなかった。さらに、この変異NS1タンパク質は培養上清中に分泌されなかった。また、この部位の1アミノ酸を置換したウイルスを作出し、C型肝炎ウイルスとペスチウイルスがそれぞれ粒子産生に利用する宿主のアポリポタンパク質とウイルスタンパク質Ernsにてフラビウイルスの粒子産生を代償できることを明らかにした。以上の成績からフラビウイルス科に属するウイルスの間で、分泌する糖タンパク質が粒子産生において必須であり、それらは共通する機能を持つことが実証された。 2. 新規レポーター遺伝子を搭載したフラビウイルス科ウイルスの評価 タンパク質の構造とその特性を利用し、外来遺伝子の適した挿入部位を選抜する方法を確立した。さらに、この方法で作出したレポーターウイルスは生体で親株と同等の病原性を示し、ルシフェラーゼ活性値にてウイルスの増殖性を評価することが出来ることがわかった。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)