2018 Fiscal Year Annual Research Report
がん細胞由来エクソソームの中枢との相互作用メカニズムの解明
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16J02928
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
黒田 広樹 東北大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2019-03-31
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Keywords | エクソソーム / 血液脳関門 / CD46 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではエクソソームが血液脳関門を透過する分子機構の解明を目標としている。前年度は、脳転移性メラノーマ細胞株SK-Mel-28由来エクソソームが、ヒト脳毛細血管内皮細胞株hCMEC/D3細胞へ内在化する過程で、ウイルス受容体CD46が高い寄与を有する可能性を示した。今年度は、CD46のバリデーションを進めるとともに、血液脳関門透過性の高いエクソソームを明らかにすることを目的とした。 前年度CD46に対するsiRNA処理で、エクソソーム内在化活性が低下したことに関して、CD46の発現量が低下しているかを検証した。定量PCR及び免疫染色の結果、CD46のmRNA及びタンパク質発現量はコントロールsiRNAを処理したhCMEC/D3細胞に比較して顕著に91、38%低下した。これらの結果から、hCMEC/D3細胞におけるCD46が、SK-Mel-28細胞由来のエクソソームの内在化に寄与することが示唆された。ヒト脳切片を用いた免疫染色の結果、CD46の蛍光は内皮細胞マーカーであるGLUT1に一致した。従って、CD46がin vivoにおいても脳毛細血管内皮細胞において発現し、エクソソーム受容体として機能する可能性が示された。 次に、エクソソームの血液脳関門透過性を検証するため、hCMEC/D3細胞をトランスウェルに培養してin vitroトランスサイトーシス実験を行った。過去に脳毛細血管内皮細胞株由来のエクソソームが高い血液脳関門透過性を示した報告からhCMEC/D3細胞由来エクソソームの移行性を評価した結果、SK-Mel-28細胞由来エクソソームと比較して2倍高い移行能が示され、これらのエクソソームに発現する分子を比較することで、透過性を決定する因子を同定できる可能性が示された。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)