2018 Fiscal Year Annual Research Report
海水温が恒温・変温動物間の捕食者―被食者関係に与える影響の解明
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16J02935
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
安達 大輝 東京大学, 大学院理学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2019-03-31
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Keywords | 海水温 / 捕食者 / 被食者 / 海洋生態系 / キタゾウアザラシ / バイオロギング / 恒温 / 変温 |
Outline of Annual Research Achievements |
三年目にあたる本年度は、アザラシに顎加速度計を装着し追加データを取得、本研究計画の達成に必要なデータ取得、データ解析を完了した。具体的には以下のことを本年度実施した; 先年度に引き続き、アザラシの顎に加速度計を装着した。データを追加したことで、餌のいる深度(200m以深)でヒゲを「アンテナ」のように前方に伸ばし、魚が発生される水流を感知・追跡することで餌を採っている、という結果をより強固なものにした。データ取得・解析を完遂した本研究は、現在論文執筆中であり、近日中に論文投稿・受理が期待できる。 また、顎加速度計から得られたデータを用いて捕食した餌サイズを推定する手法を開発した論文が受理された。具体的には、実験環境下(飼育アザラシ)において加速度生波形から重力成分を取り除き動的加速度を取得、動的加速度の大きさ(最大値、および絶対値の積分値)が餌サイズと正の相関があることを発見した。そして、この手法を野生環境下(野生アザラシ)に適用し、深い深度(1000m以深)でより大きな餌を食べていることを示唆した。深い深度への潜水は余分なコストがかかるが、大きな餌を採っていることでそのコストを相殺していると思われる。本研究成果は本年度、国際誌Marine Mammal Scienceに受理された。 さらに、これまでの研究成果が認められ、本研究成果を足がかりとした新たな動物装着型記録計(データロガー)を開発するため共同研究先の英国セントアンドリュース大学にて研究を行った。 平成29年度に達成した成果(国際誌Ecology and Evolution受理)と併せ、最終年度となる今年度は、予定していたデータ解析を完遂し、本研究の総括を行った。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Inferring prey size variation from mandible acceleration in northern elephant seals2018
Author(s)
Adachi, T., Huckstadt, L. A., Tift, M. S., Costa, D. P., Naito, Y. & Takahashi, A
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Journal Title
Marine Mammal Science
Volume: 印刷中
Pages: 印刷中
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research