2016 Fiscal Year Annual Research Report
Study on the chromosomal dynamics during meiosis using CRISPR/Cas system
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16J03195
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤原 靖浩 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2019-03-31
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Keywords | エレクトロポレーション法 |
Outline of Annual Research Achievements |
28年度で実施することができなかったエレクトロポレーション法の条件検討を行った。29年度の研究実施状況は以下のとおりである。 (1)エレクトロポレーションによる臓器(精巣)への遺伝子導入効率の改善、(2)導入ベクターの検討。まず、(1)エレクトロポレーションの効率を上げるには、電流、電圧、電極の種類が効率を左右する要素であるため、エレクトロポレーターの製造・販売を行う業者などとも連携し検討を行った。その結果、各マウス個体の精巣サイズに応じてエレクトロポレーションの条件を厳密に調整することで比較的小さいサイズのプラスミドベクター(~6Kbp)を使用した際の、細胞への導入効率は50%に迫るまでに改善した。しかし、CAS9(~10Kbp)など比較的大きいサイズのプラスミドベクターを使用した場合、導入効率が顕著に低下することが分かった。それだけでなく、遺伝子導入細胞を組織切片で観察した結果、サイズの大きなCAS9発現ベクターは生殖細胞にはほとんど導入していないことがわかった。そこで、(2)エレクトロポレーションで導入するベクターのサイズを小さくする検討を行った。これまでは導入するプラスミドベクターの数を少なくするため、CAP9、ガイドRNA、導入細胞を識別するためのGFPのすべてを発現するプラスミドベクターを使用していた。そのため、それぞれを個別に発現するプラスミドベクターに変更し、一番DNAサイズの大きなCAS9は、潜在的に生殖細胞に特異的に発現するトランスジェニックマウスを作成する方法を考案し、現在進行中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
28年度に実施出来なかったエレクトロポレーション法の条件検討は概ね終了し、上記の通り課題点も明らかになったが、対応する実験を計画・履行中である。従って、概ね順調に進展していると考えた。
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Strategy for Future Research Activity |
上記の通り、エレクトロポレーション法の課題点が明らかとなった。サイズの大きなプラスミドベクターは使用できないので、潜在的にCAS9を発現するトランスジェニックマウスを作成し、そのマウスを使用しエレクトロポレーション法による遺伝子導入の条件検討を再び行うものとする。
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Research Products
(1 results)