2016 Fiscal Year Annual Research Report
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16J03329
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
播金 優一 東京大学, 大学院理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2019-03-31
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Keywords | 銀河形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は赤方偏移0から7にかけての銀河の星・ダークマター質量比(stellar-to-halo mass ratio; SHMR)の進化を発見した。使用した銀河は赤方偏移4-7の10381個のLyman break銀河で、ハッブル望遠鏡によるアーカイブ探査データとすばる望遠鏡/Hyper-Suprime Camによる探査の初期データの中からLyman break selectionを用いて選択したものである。我々はこの大規模サンプルから角度相関関数を求め、halo occupation distribution (HOD)モデルの予言と角度相関関数を比較した。結果として、赤方偏移4-7の銀河のハロー質量は典型的には(1-20)x1011 Moであることが分かった。我々は過去の赤方偏移0の研究結果と比較することで、赤方偏移0-4と4-7でSHMRの赤方偏移進化を発見した。SHMRはハロー質量1011 Moで、赤方偏移0から4で減少し、4から7で増加していた。特に赤方偏移4-7のSHMRの増加はこれまでの銀河形成モデルの予測とは異なっており、銀河形成研究における新たな問題を提示した。我々は星形成率とダークマター降着率の比であるbaryon conversion rate (BCE)を調べ、ハロー質量の単調増加な関数であることを発見した。我々はこの結果を計23ページの論文にまとめ、論文はastrophysical journal (ApJ)で出版された。さらに我々のクラスタリング解析の結果は、独立な手法であるアバンダンスマッチングの結果と無矛盾であった。我々はこの結果を主著論文にまとめ、すばる/Hyper Suprime-Cam collaboration meeting等の国際会議・国内会議で発表した。 さらに研究を進めて行く中で発見した非常に明るいLyman break銀河や、Spitzer望遠鏡の近赤外データから強い可視輝線放射を持つと推定される銀河について、ALMA望遠鏡やKeck望遠鏡へ観測提案を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通りすばる/Hyper Suprime-Camデータの解析を進め、主著論文を執筆したため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は今年度の研究の中で見つかった、輝線強度の強い高赤方偏移銀河について、Spitzer望遠鏡を使って研究を進める。また赤方偏移1-3銀河選択に向けたデータを収集したので、赤方偏移1-3でも銀河を選択しダークマターハロー質量を求める。
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Research Products
(7 results)