2017 Fiscal Year Annual Research Report
南海トラフ等巨大地震によるブレース破断を考慮した鋼構造物耐震性能評価法の構築
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16J04303
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| Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
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Principal Investigator |
寺澤 友貴 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 特別研究員(DC1)
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| Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2019-03-31
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| Keywords | 鋼構造 / 円形鋼管ブレース |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本年度はH29年の研究実施計画通りに，数値解析を中心とした研究を遂行することができた。H28年までに強度型のブレース架構の検討は概ね完了し，今年度の中旬に2編目の査読付き論文が日本建築学会の構造系論文集に採用決定された。同検討では，本研究のタイトル通り，部材破断を考慮したブレース付架構の簡易な耐震性能評価法を提案した。提案評価法を用いて破断を考慮しない従来基準の安全余裕度を多数のパラメータ(円形鋼管ブレースの径厚比，細長比，部材ランク，骨組の水平耐力など)を用いて分析した結果，損傷を架構が蓄積する強度型ブレース架構は，長周期または継続時間が長い東日本大震災の様な地震入力に対しては，安全余裕度が負値となるケースが多く(ブレースが部材破断する可能性がある)，従来通りの経済設計は難しいことが定量的に明らかになった。そこで今年度は，一部のブレースを制振部材に置換する応答制御型のブレース架構を対象とする地震応答評価法の構築を行った。これは座屈拘束ブレースなどの弾塑性ダンパーは，地震時にヒューズとして強度型ブレースの負担荷重上昇を抑え，大規模地震に対する応答低減効果に加え，部材破断の原因となる座屈現象の解消を期待できるためである。ただし，本研究は現行の標準的な制振構造物の設計手法で勘案できない，強度型ブレースを含めた詳細な配置・ダンパー量（同じ建物階でも，どこに・どれくらい入れると効率的か)を検討する手法の提案を目指した。研究は概ね順調に進み，現在は具体的な建物モデルを用いたケーススタディを行っている。なお，今年度の結果は，同時期に運用の始まったTSUBAME3.0を積極的使用しており，計算費用に研究費を多く充当している。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実施計画書に記した通りの検討が順調に消化できたため。
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| Strategy for Future Research Activity |
現在の検討内容の完遂と，論文投稿ならびに国際会議での発表が中心になる予定である。
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