• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2016 Fiscal Year Annual Research Report

新規微小管形成中心タンパク質による減数分裂期染色体分配制御機構の解明

Research Project

Project/Area Number 16J04304
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

山本 昌平  東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC1)

Project Period (FY) 2016-04-22 – 2019-03-31
Keywords微小管形成中心 / 染色体分配 / 減数分裂
Outline of Annual Research Achievements

減数分裂における染色体分配の異常は、不妊やダウン症などの先天性疾患の原因となることが明らかになっているが、哺乳動物の生殖細胞を用いた遺伝学的・生化学的な解析が困難なことから,その原因の究明は遅れている。そこで、本研究ではマウスの生殖細胞において減数分裂を制御する新規因子の同定を試みている.
これまでの解析により、生殖細胞特異的な発現を示し、微小管形成中心に局在する機能未知のタンパク質MSP1(仮称)を同定した。そこで、MSP1の特徴を探るために相互作用因子の探索を行った。その結果,MSP1と、Centriolar satelliteタンパク質の構成因子であるCEP72の相互作用が明らかになった。また、MSP1はCEP72と同様にCentriolar satellitesに局在した。これらの結果から、MSP1は新規Centriolar satelliteタンパク質であることが示唆された。しかし、Msp1欠損マウスを作製した結果、Msp1欠損マウスは妊娠可能であり、生殖細胞の紡錘体形成および染色体の整列・分配に顕著な異常は観察されなかった。これらの結果から,MSP1は減数分裂に必須でないことが示唆された。そのため、それ以上の解析は断念した。
次に、減数分裂に必須の新規因子を同定するために,マウスの精巣と卵巣で高発現する機能未知の遺伝子に焦点を当てた。マウスの各臓器のmRNA発現を定量したRNA-seqのデータを利用して、精巣と卵巣でmRNA発現が高い機能未知の遺伝子を選別し、それらの遺伝子がコードするタンパク質のマウス生殖細胞内における網羅的な局在解析を行った。その結果、紡錘体や微小管形成中心に局在する因子が複数同定された。現在、それらの遺伝子を欠損するマウスを作製し、同定された遺伝子が減数分裂期の染色体分配に必須の機能を持つか検証している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

Msp1遺伝子欠損マウスに明らかな表現型はなかったものの、MSP1の相互作用因子の同定や詳細な局在解析により、MSP1が新規centriolar satelliteタンパク質であることを見出した。また、減数分裂特異的な遺伝子の網羅的な局在解析から、紡錘体や微小管形成中心に局在する新規因子を複数同定したことから、今後の進展が期待できる。

Strategy for Future Research Activity

同定した新規因子の欠損マウスを作製し、生殖細胞の減数分裂期における表現型を解析する。また、新規因子の相互作用因子の探索により、各タンパク質の働きを分子レベルで明らかにする。

URL: 

Published: 2018-01-16  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi