2016 Fiscal Year Annual Research Report
有機薄膜太陽電池の高効率化を指向した新規熱変換型有機半導体材料の開発
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16J04335
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
髙橋 功太郎 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
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Keywords | 有機半導体 / 有機薄膜太陽電池 / 有機薄膜トランジスタ / テトラベンゾポルフィリン |
Outline of Annual Research Achievements |
(1) BP誘導体を用いたOTFTの作製と移動度向上 通常テトラベンゾポルフィリン(BP)は有機溶媒に対して不溶であることから,可溶性熱前駆体(CP)をスピンコートし,基板を加熱することでBP薄膜へと変換させOTFTを作製する.しかし,この手法ではBPの分子配向を制御できず、その正孔移動度(μ)も0.1 cm2/Vs程と低い.そこでBPの5,15位に置換基を導入した可溶性BP誘導体(TIPS-BP)を用いてディップコート法によりOTFTを作製したところ,規則的に分子を配列されることに成功し,μ = 1.1 cm2/Vsを達成した.この値はBPまたはその誘導体の最高値である. さらに移動度を向上させるため,シリル基のアルキル鎖を変化させた材料(A)を合成した.初期評価としてディップコート法によりOTFTを作製したところ,最高でμ= 2.8 cm2/Vs,平均でμ= 1.4 cm2/Vsと移動度をさらに向上させることに成功した. (2) 高い開放電圧を示すBP誘導体の合成とOPVへの応用 BPと一般的なn型材料であるPC61BMを用いたOPV素子の開放電圧(VOC)は0.6 V程であり,最新の10%を超える低分子系OPV材料のVOC(0.9~1.0 V)と比較して低い.これは,BPの高いHOMO準位(-4.9 eV)に起因している.そこで,BPのHOMO準位を低下させ,OPVのVOCを向上させることを目指し,BPの5,15位に強い電子求引基であるトリフルオロメチル基を導入したBP誘導体(CF3BP)の合成を行った.CF3BPはBPと比較してHOMO準位が0.4 eV低下していることが大気下光電子分光法から明らかとなった.そこで初期評価として,pn型OPV素子の作製・評価を行った結果,CF3BPを用いたOPV素子のVOCは0.96 Vと高い値を示した.今後,pin型OPV素子への応用を行うことで,高い変換効率が期待できる.
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(4 results)
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[Presentation] Orientation, morphology, and performance of organic photovoltaics based on diketopyrrolopyrrole-linked tetrabenzoporphyrins2016
Author(s)
Kohtaro Takahashi, Daichi Kumagai, Naoya Yamada, Yuji Yamaguchu, Tomoyuki Koganezawa, Daiki Kuzuhara, Mitsuharu Suzuki, Naoki Aratani, Sadahiro Masuo, Ken-ichi Nakayama, Hiroko Yamada
Organizer
The International Conference on Hybrid and Organic Photovoltaics (HOPV16)
Place of Presentation
Swansea, United Kingdom
Year and Date
2016-06-29 – 2016-07-01
Int'l Joint Research