2017 Fiscal Year Annual Research Report
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16J04545
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| Research Institution | The University of Tokyo |
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Principal Investigator |
岩政 勇仁 東京大学, 情報理工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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2016-04-22 – 2019-03-31
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| Keywords | グラフ表現性 / 離散凸解析 / 値付き制約充足問題 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
・一般の有限集合の直積上の関数の対するネットワーク表現性の定義と，その定義の下でのネットワーク表現不可能性を示す手法を確立した論文が，論文誌Journal of Combinatorial Optimizationに採択された．
・VCSPの分野で知られていた多項式可解性をもたらすJoint Winner Property (JWP)と，離散凸解析の分野で中心的な役割を担っているM凸性との関係を明らかにした論文（室田一雄教授，Stanislav Zivny准教授との共同研究）が，論文誌Discrete Optimizationに採択された．
・係数に無限値をとることを許した2次のM凸性判定問題がco-NP完全であることと，ある自然な条件の下では変数の個数の二乗のオーダーで解けることを示した論文が，論文誌Discrete Applied Mathematicsに採択された．
・二つのM凸関数の和で表される関数（=M2凸関数）は，一般的にはM凸ではないが，もし二つのM凸関数の関数値オラクルが与えられていれば多項式時間で最小化できることが知られている．上記二つの研究の続きとして，与えられたbinary VCSPのインスタンスがM2凸関数で表現可能か否かを判定し，もし表現可能ならインスタンスを表現する二つのM凸関数を出力する多項式時間アルゴリズムを開発した．（平井広志准教授，室田一雄教授，Stanislav Zivny准教授との共同研究）この結果は2月から3月にかけて行われた査読付き国際会議Symposium on Theoretical Aspects of Computer Science (STACS'18)に採択され，発表を行った．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでの研究成果が順調に採択されている．さらに，有向グラフの最小s-tカット問題以外のグラフ上の最適化問題である「M2凸関数最小化問題」に帰着するという新たなグラフ表現性に関する研究を推し進めた結果，VCSPの分野においても離散凸解析の分野においても有用な成果が出せた．また，昨年度と同様に，国内外で多数の研究発表を行い，様々な研究者と議論して，多数の有用なフィードバックを得た．以上より，おおむね順調に進展しているといえる．
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| Strategy for Future Research Activity |
より広い意味でのグラフ表現性について研究を進める．また，実問題への応用にも取り組む．
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